↑逆↓転生?!〜異世界から来たので右も左もわかりません。〜
姫古都
第1話
(エミリーのへや)
ふぅ、私わたくしはある部屋の前で立ち止まりました。
今日こそ仲直りしなくては。
元々エミリーが悪いんですわ。
私がいなければなぁーんにも出来ないくせに、すぐなんでも1人でやろうとして失敗してご主人様にご迷惑をお掛けしてしまってるんですから。
それだけで怒ってる私も悪いんですけど…
とにかく謝らなくちゃ。
このエトライト王国第2王女付きのメイドとして仲が悪いままじゃこの先やっていけません!
「エミリー様、セシルです。失礼いたします。」
「何?」
うわぁ!機嫌悪そう…
ドレスのリボンは縦結び、綺麗なブロンド髪はボサボサ、ベッドはシワだらけ。
ほんと何も出来やしないんですから。
「エミリー様、謝りに来ました。強く言いすぎました。ごめんなさい。」
確かに9歳で甘やかされて育っている女の子にしては強く言いすぎたかもしれません。
「どうせ悪いと思ってないんでしょ?
私が王女だからしょうがなく謝ってるだけで。もういい。どっか行って。」
違う!そういう訳じゃなくて!…
「かしこまりました…。」
その後、私はメイド寮に戻りました。
この先どうすれば良いのでしょう……?
「もうこの仕事いや、この人生いやーーー!!」
ここで私のこの世界での記憶が途切れた。
☆ ☆
「ようこそ、ようこそ!さぁ座ってー!」
…?誰ですか?
部屋で叫んでからほんの数分の様にも、何時間の様にも思える。
「ゴメンねー、大変だったでしょ?
これからは楽しく暮らせる様にしてあげるから」
だから誰ですか!
青いウェーブがかかった輝く髪、この世のどんな服よりも美しいドレス、何よりもガラス細工のような羽と長い耳。
只者ではありませんね!
さてはどこかのエルフィア族ですか?!
でも何故、森でしか生きられないエルフィア族がこの様な…、あら?ここは何処かしら?
セシルは何が何だか分からなくなってきた。
「可哀想に、働き過ぎて頭が回らなくなったんだねー。こんな事になったのは誰のせいなのかな?あ、僕か。」
僕?女の子なのに僕?
「僕が責任持って君・の・能・力・を・最・大・限・に生かすことが出来る暮らしを提供するよ!何処かの王女になんかもう手こずらなくていいんだ!最高だろ?」
え…?
確かにエミリーは頑固者で一度決めたら曲げないですが、それでも友達いや、家族みたいにいつも一緒に過ごしてました!
そりゃ、もう嫌!って言ったのは私が悪いかもしれませんが勝手に決めるなんていくらなんでも酷すぎます!白紙に戻して下さい!
「それは出来ないね、決定事項だから。君はもう疲れているだろうからリンクはここで終わりにしよう。
朝目覚めたらもう違う人生の始まりだよ!
初めてのことばかりだと思うけど頑張って!僕のことは始まりで紹介するね!じゃあまたね」
またねって…。
それに疲れてないし
数分後
Zzz…
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