町田大樹、汚名返上
オレの友人である
「
「いきなり何ディスってんの!?」
唐突に何を言い出すんだ! この童顔大学生は!
「いやだってさ、お前と飯食べてるとこうやって大樹の知り合いの女子が話しかけてくること多いじゃん? 正直、どんだけ女の子の知り合い作ってるんだよって思うんだよね」
「いやいや、別に女子の知り合いばっか作ってるわけじゃねぇから! 男の知り合いの方が多いに決まってるだろ?」
「けど、こうやって昼飯食べているときに挨拶してくるのは九割くらい女の人じゃない?」
「うっ……。まぁ、そうかもしれねぇけど……」
単に挨拶してくるのが女子の比率多めってだけだろ! ていうか、挨拶しただけでチャラい認定してんじゃねぇぞゴラァ! 人のマナーとして当然だろうが!
「そんなに女子の知り合いを増やしてどうするつもりなの? あれなの? 『さぁーて、この余るほどの女の中からどの子を選ぼうか。くっくっく、どの子も可愛くて迷っちまうぜ~』っていう考えなの?」
「んなワル男みたいに喋ってんじゃねぇよ! ていうか、オレの目的はそういうんじゃねぇけど、知り合いをたくさん作ったほうが自分に合う子に出会える可能性が高いって意味じゃ、女子の知り合いを多く作るのも悪いことじゃねぇだろうが!」
「まぁ、確かにそうだね。俺も、コミュニケーション能力の高さが織り成せる業なわけだし、素直にすごいと思うよ」
「そうだろ? ったく」
対人スキルが高いだけでチャラいとか言われてたらたまったもんじゃないぜ!
「俺にもそのチャ……スキルを分けて欲しいもんだ」
「今『チャラさ』って言いかけてたよな! おい!?」
立派な能力に不名誉な肩書きを付けられて、納得のいかないオレだった。
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