陽ノ下朱里と超展開
ある日、弟たる
「そういえば、翔ちゃんと朱里ちゃんは、それぞれどういうジャンルの漫画が好き?」
単純な興味本位から、二人の好きな漫画ジャンルが気になって軽い質問をする。
「そうですね~。特にっていう話でしたら、僕はバトル漫画が好きですね。やっぱり熱く燃える展開が多いバトル漫画は日々の生活のスパイスですね!」
「バトル漫画ね~。あたし、バトル漫画ってどうも好きじゃないのよね」
「むむ?」
翔ちゃんの好みに眉をひそめる朱里ちゃん。それに不満を持ったのか、翔ちゃんが聞き返す。
「バトル漫画の何が不満だってんだ?」
「バトル漫画って、コマが分かりづらいし展開についていけないことが多いじゃない。よくは知らないけれど、技のインフレ? ってのもよく分からないし。昔、有名な漫画を友人から勧められて何巻か読んだんだけど、全然理解できなかったわね」
「バトル漫画ってのはそういうもんなんだよ。現実では起こりえない非現実的な無茶苦茶を、敵との戦いを通して鑑賞するのが醍醐味じゃないか!」
「けど、限度ってものがあるじゃない? 何で指から空気入れたら身体が膨らんだり、技名言っただけで顔が三つに増えたり、脚が燃えたりするわけ? 全然意味分からないんですけど?」
「お前の頭が固いだけだよ。そこはフィクションだからいいんだよ!」
「大体、何で死んだキャラが生き返るのよ。ご都合主義にも程があってちょっと引くレベルなんですけど?」
「いいんだよーー! その方が燃える展開だってあるんだから!」
うぅ~ん。どうも性格的に朱里ちゃんにバトル漫画は合わないのかな? 私は面白いと思うんだけどな~。
朱里ちゃんのバトル漫画への不満を苦笑いで聞く私だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます