異世界で友達を守る為に戦う俺の物語
留依華(ルイカ)
プロローグ 慌ただしい日
「クソっ!また外した…」
俺の名前は、坂井 トキヤ。
今は朝の5 時、殆どの高校生は寝ている時間だ。
だが俺は、寝る事など出来やしないのだ。
明日から始まるスマホゲームのイベントに備えて、
装備を整えたり、武器を強化しなければならないからだ。
ガチャ30連を回し、レア武器が1つしか出ない。
「プリペイドカード、もう無くなるよ…」
1万円分のプリペイドカードを3枚、コンビニで購入し、
ここまでの魔石を買うのに1万5000円。
後、1万5000円分しか残っていないのに…。
「これで、最後にしよう…」
諦めの一言を呟き、10連するボタンをタップする。
ガチャ結果は、どうなったかと恐る恐る
結果を見るボタンをタップ。
「嘘だろ…!」
イベントのボス対策の武器、防具がそこにはあった。
さらに、俺が前から欲しいと思っていたレア武器も。
「てか…今何時だ?」
時計を見て、愕然とする。
朝の7時を示していた。
「やっば…!課題やってなかった…。
ユイトに見せてもらおう…」
飛田 ユイト(タカダユイト)は、俺よりさらに上を行く
ゲームの腕前を持つ友達だ。
そして成績も良く、中学の期末テストでは、
3~5位に入っていた。
俺は、慌てて今日の時間割を確認し、教科書とノートを
鞄に入れて、家を後にする。
「行ってきます…!」
自転車を漕いで向かったのは、最寄り駅。
ここから3駅を乗り、学校に到着する。
「今日は慌ただしいな…!」
下駄箱で一息つく。
見馴れた後ろ姿がある。
ユイトだ。
「ユイト…!課題見せてくれよ!」
こうして、今日も1日が始まった。
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