十八言目





中学生の自分は無敵だった。


友人も、恋人も、家族も、趣味も、勉強も、悪い遊びも、

全て永遠に存在すると本気で思っていた。


あの時の友人たちは皆大人になった。

もう滅多に連絡はとらない。


元彼は結婚するらしい。

もちろん連絡先はない。


勉強も、あの頃の趣味も、悪い遊びも、

もう私はやる気力もない。


私は無力で、無能だ。

いつの時代もそうだった。


知りたいことは誰も教えてくれないくせに、

知りたくないことばかり答えをくれる。


戻れない日々だけが

いつまでも輝いて見える。


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