美女と野獣

ロッドユール

第1話 美女と野獣



男「そこから飛び降りるんですか」

女「わっ」

「すみません。突然背後から声を掛けてしまって」

「・・・」

「あなたは今、高層ビルの屋上のヘリに立っている。そして、あなたは深刻な表情をし、下を覗き見ている」

「・・・・」

「もしかして飛び降りるのかなって・・、思いまして」

「・・・・」

「あっ、間違っていたらすみません。すみません」

「・・・」

「自殺するんですか」

「・・・」

「あっ、すみません。ストレート過ぎですよね。あの、なんて言って・・・」

「ほっといてください」

「あっ、声もきれい」

「何を言っているんですか」

「あっ、いえ、失礼しました」

「・・・」

「自殺するんですよね」

「見れば分かるでしょ」

「よかった」

「よかったって」

「ああ、すみません。間違ってなくてって意味で」

「私は自殺するんです」

「やっぱり自殺ですよね」

「自殺です」

「ここから飛び降りちゃうわけですよね」

「そうです。飛び降ります」

「絶対ですか」

「絶対です」

「絶対に死ぬんですか」

「絶対に死ぬんです」

「じゃあ、やらせてください」

「はい?」

「セックスをさせてください」

「はあ?」

「セックスを・・」

「嫌です」

「どうせ死ぬんじゃないですか」

「嫌です」

「いいじゃないですか」

「絶対嫌です」

「死ぬんでしょ」

「死ぬより嫌です」

「全否定ですか」

「全否定です」

「やっぱりダメですよね」

「当たり前でしょ」

「なんかもしかしたらって思ってしまって」

「思わないでください」

「あの・・・」

「ダメです」

「まだ何も言ってないじゃないですか」

「大体分かります」

「あなたは美しい」

「はあ?」

「絶世の美女だ」

「だからなんなんですか」

「もったいない」

「何を言っているんですか」

「もったいない。そんなに美しいのに」

「もうなんなんですか」

「僕は悔しいんです」

「はあ?」

「悔しいんです。分かりますか」

「何を分かれというんですか」

「男心です」

「男の欲望でしょ」

「それを言っちゃあ、身も蓋もない」

「大体なんなんですか。あなたは」

「私はたまたま空を見上げた」

「空?」

「そう。そしたら、あなたが見えた」

「どんだけ目が良いですか。ここ三十階はありますよ」

「僕は目だけは良いんです。そして、美人を見分けるのも。僕の目は確かだった」

「なんの自慢なんですか」

「僕はその時、運命を感じた。はっきりと」

「勝手に感じないでください。それに運命じゃなくて性欲でしょ」

「そして僕は階段を上った」

「エレベーターでいいじゃないですか。ここ三十階はありますよ。もう一度言いますけど」

「正確には三十四階です」

「どうでもいいです」

「僕は一歩一歩階段を上る事で誠意を示したかった」

「どんなこだわりなんですか」

「そういう見えない誠意が大事かと・・」

「知りませんよ」

「ダメですか」

「ダメです。というか、こういう時はもっとこう、人生にはもっと良い事がある、だとかなんとかかんとか。そういうこと言うでしょ。普通」

「そうでした。すみません。つい、欲望が先走ってしまって」

「先走り過ぎでしょ」

「なんかストレートに気持ちをぶつけた方がいいかなって」

「ストレート過ぎでしょ」

「やっぱダメですよね」

「ダメに決まっているでしょ」

「やっぱ・・、ダメ・・、ですよね・・」

「そんな悲し気な子供みたいにしてもダメです」

「ダメ?」

「子供みたいにかわいく言ってもダメです」

「ううっ・・、大体なんで、自殺するのにそんなに短いスカートなんですか。おかしいでしょ」

「なんで、突然逆ギレなんですか」

「そんな短いスカートは反則ですよ」

「勝手でしょ。私が何を着て自殺しようと」

「勝手じゃない」

「勝手です」

「勝手じゃない。私はそそられてしまった」

「知りませんよ」

「見えそうで見えない。その絶妙のライン。しかも真っ赤なスカートなんて。もう堪りませんよ」

「何を泣いているんですか」

「堪らないんです。その領域が」

「泣くことないでしょ」

「女の罪ですよ」

「何が罪なんですか」

「あなたは存在が罪なんだ」

「何を言っているんです」

「あなたは美しすぎる。おっぱいも大きいし」

「無茶苦茶言わないでください」

「あなたの美しさは犯罪的なんです。いや、犯罪なんですよ。美しくておっぱいが大きい。これは犯罪ですよ。立派な犯罪なんですよ」

「よだれたらしながら断言しないでください。というか、何に対しての罪なんですか」

「男という存在に対しての罪ですよ。あなたみたいに美人でしかもおっぱいが大きいなんてのは、男としては心がえぐられるようにして堪らんのです。堪らんのですよ。分かりますか」

「分かるわけないでしょ」

「もう僕はあなたを忘れられない。今夜夢に出るでしょう」

「勝手に夢に登場させないでください」

「やらせてください」

「丁寧に頭を下げたってダメです」

「やらせてください」

「土下座されたって絶対嫌です」

「やらせてください」

「泣いたってダメです」

「やらせてください」

「誠実に頼んでも絶対嫌です」

「でも僕は諦めきれない」

「じゃあどうするんですか」

「犯します」

「えっ」

「うをぉ~」

「きゃ~」

「犯したるぅ。こうなったら恥も外聞もあらしまへん。犯したるぅ」

「きゃあぁ~」

「うをぉぉぉぉ~」

「たぁー」

 がんっ

「いってぇ~」

「はあ、はあ」

「痛い・・」

「私はこれでも空手四段です」

「卑怯ですよ」

「何が卑怯なんですか」

「うう、痛い」

「あなたが悪いんですよ。襲ってくるから」

「うううっ」

「あっ、大丈夫ですか・・。ちょっとやり過ぎたかも・・」

「肋骨が折れたかもしれません。ほんの冗談だったのに」

「目が本気でしたよ」

「うう、痛い」

「すみません。大丈夫ですか」

「ううっ」

「あなたが急に来るから・・、つい・・」

「うう、痛い」

「ごめんなさい」

「うううっ」

「本当にごめんなさい。大丈夫ですか」

「ううっ、やらせて・・、くだ・・、さい」

「・・・」

「そんな心底軽蔑した目で見なくても」

「本気で心配した私がバカでした」

「ダメですか」

「ダメです」

「・・・」

「・・・」

「なぜ自殺するんです?」

「えっ」

「なぜ自殺するんですか」

「・・・」

「なぜですか。それだけでも教えて下さい。せめてそれだけでも教えてくれてもいいじゃないですか。これも何かの縁です」

「・・・」

「なぜですか」

「・・・」

「なぜ、死を選ぶんですか」

「・・・」

「なぜなんですか。死を選ぶからにはよっぽどの何か事情があるのでしょう?」

「・・・」

「なぜなんです」

「・・・」

「・・・」

「・・フラれたんです」

「えっ?」

「彼氏にフラれたんです」

「ぷっ」

「あっ、今笑いましたね」

「だって」

「真剣だったんです」

「ぷぷっ」

「あっ、また笑った」

「だって」

「私は本気だったんです」

「ぷふふっ」

「私は本気だったんです。あの人しかいなかったんです」

「ぷははははっ」

「ちょっと、笑い過ぎです」

「すみません。でも、はははははっ、男にフラれたくらいで、ははははっ」

「・・・」

「はははははっ」

「どうせあなたなんか碌な恋愛したことがないんでしょ。そんな人に私の気持なんか分からないわ」

「・・・」

「あっごめんなさい。なんか・・、言い過ぎたかも・・」

「その通りです。私は碌な恋愛どころか、恋愛そのものをしたことがない」

「えっ」

「恋愛どころか女性に口すらもきいてもらえません」

「・・・」

「もちろんキスだってしたことがありません。手をつないだことさえないのです。いつも僕は女性からゴキブリ以下の目で見られていた。いつも私を見つけると食パンに生えたカビを見つけた時のようななんともいえない嫌な顔をされていた。同じ空間で同じ空気を吸っているだけで、嫌悪され、何もしていないのに、普通に生きているだけで露骨に気持ち悪がられ、近寄るだけで叫び声をあげて女性は逃げていく。それが僕の人生です。青春です。恋愛など別次元のSF小説です」

「・・・」

「あなたには分からないでしょうね。異性に全くモテない男の気持なんか。男として、いや、人間としてすらも見てもらえない男の気持ちなんか」

「・・・」

「あなたなんかまだいい。恋愛が出来たのだから。誰かからひと時でも愛されたという記憶があるのだから。そんな温かい経験があるのだから。僕にはそれすらもない」

「・・・」

「分かりますか。運動会のフォークダンスで僕と手をつなぐ女の子たちが次々と嫌な顔をして、何か本当に気持ち悪い物でも触るみたいに嫌悪と拒絶の表情で僕の手をいやいや先っちょだけ握る時のあの身を切るような痛みが。申し訳なく手を握るたびに、巨大な畳み針で心の一番深いところの一番大事な部分の中心の芯をえぐられるような苦しみが」

「・・・」

「高校のダンスパーティーで誰も相手にされず体育館の暗い片隅でただ立ち尽くす、あの鉛のような永遠に重苦しい時間の苦しみが。心底この世から消えてしまいたいと思うあの惨めさが」

「・・・・」

「あなたに分かりますか」

「ごめんなさい・・・」

「・・・」

「・・・」

「いいんです。もう諦めてますから」

「本当にごめんなさい」

「これで分かったでしょ。やらせてください」

「いやです」

「全然、分かってないじゃないですか」

「それとこれとは全然話が違います」

「僕は見ていたんです」

「何をですか」

「あなたはここで二時間以上も立っていた」

「うっ・・」

「本当に死ぬ気あります?」

「あ、ありますよ」

「本当は誰かに止めて欲しかった」

「ち、違いますよ」

「イケメンの男とか」

「ち、違いますよ。私は死ぬんです」

「・・・」

「な、なんですか。そのしれっとした疑いの目は」

「・・・」

「そんな目で見ないでください」

「・・・」

「もう、ほっといてください。私が私の命をどうしようと私の勝手でしょ」

「勝手じゃありません」

「勝手です」

「勝手じゃありません」

「勝手です。もうほっといてください」

「勝手じゃありません。人間の体には約二百兆個の微生物が棲み付き、関係し合い、共生しているのです。それはある種の共同体であり一つの完成された生態系なのです。そしてあなた自身も更に大きな生態系の中に組み込まれている。あなたという存在はあなた一人の責任ではなく、宇宙という秩序の中のあなたという宇宙の具現なのです。あなたはあなたであってあなたじゃない。色即是空空即是色。あなたは全てであり、全てはあなたなのです」

「なんか壮大な話になってきましたね・・」

「宇宙は相対であって孤立じゃない。山川草木悉皆成仏。一蓮托生、呉越同舟、ぎゃーてぇー、ぎゃーてぇー、はらぎゃーてぇ―、人みな仏なり。あなたという歴史の流れの帰結は、核爆発が元素変換でエネルギー膨張のブラックホールだから、桃太郎は山に柴刈りに、浦島太郎は龍宮城で盆踊り、キリストはゴルゴタの丘で一人罪を背負って死ぬのです。あなたは世界から切り取られた弧ではない。全ては繋がり相互補完的に絡まりあった、あなたという動的平衡を形作った関係性の集積的、全体なのだ。カアーッツ」

「もう、なんなんですか。もう、本当にほっといてください。あなたに私を止める権利はない」

「あります」

「ない」

「あります」

「ない」

「あります。あなたはもう私の心の一部になってしまった」

「はあ?」

「世界の全てになってしまった。もう、あなた無しでは生きられない」

「はあ?」

「あなたは死ぬには美しすぎる」

「はあ?」

「美しすぎるんだぁ~」

「ちょっと、太陽に向かって叫ばないでください」

「あなたは私の人生そのものになってしまった」

「何を言っているんです」

「私はあなたのためなら死ねる」

「じゃあ、今すぐ死んでください」

「分かりました」

「えっ」

「アムロ、行きます」

「あっ、ちょっと」

「うをぉ~」

「やめて」

「あっ、やっぱり止めてくれた」

「っていうかなんであたしがあなたの自殺を止めているんですか」

「うれしい」

「わっ」

「そんな逃げなくてもいいじゃないですか。あっ、なんかまた傷ついちゃったな」

「ああ、やめてください。分かりました。嫌がりませんから」

「本当ですか」

「本当です」

「こんな僕を受け止めくれたのはあなただけです」

「別に受け止めたわけじゃ」

「やっぱり・・」

「嘘です。受け止めました」

「じゃあ、死ぬのはやめます」

「全くなんなんですか。あなたは」

「僕はあなたに恋したバカな男です」

「全然かっこよくないです」

「ですよね」

「そこは素直なんですね・・」

「もし、もしも、僕がもしイケメンだったら、あなたは救われていたんでしょうね・・」

「なんですか急にしんみりして・・」

「僕がもっとカッコよくて、あなたの理想的な男だったら・・、僕はあなたを救うことが出来たのでしょうね」

「私は男の人を見た目で判断するような薄っぺらい女じゃありません」

「じゃあ、あなたをフッた男は格好よくなかったんですか」

「・・・」

「ブ男だったんですか?」

「・・・」

「えっ?ブ男だったんですか?えっ?えっ?」

「・・・、いえ・・、めっちゃカッコ良かった・・」

「ほらみなさい。結局顔なんですよ」

「違います」

「じゃあ、あなたが今まで付き合った男の中にブ男はいましたか?あなたが好きになった男の中に僕のような男はいましたか?」

「・・・」

「ほら みなさい。結局そういうことなんですよ」

「ううっ」

「あなたは結局そういう女なんですよ」

「ううっ、あ、あなたはどうなんですか。あなただって結局顔でしょ」

「僕は自慢じゃないが頼んだデリヘルをチェンジしたことがない。その中には五十代とおぼしき、顔面が岸壁の母みたいな相撲取りもいました。なんでもバッチ来ーいです」

「ううっ」

「あなたは顔なんです。顔面なんです」

「ううっ」

「顔、顔、顔なんですよ」

「うううっ」

「顔面至上主義者なんだ。あなたは」

「ううううっ」

「ほんと、結局そんな女なんだよ。あんたは」

「そうだよ。私はそういう女なんだよ。イケメン大好き。男は顔だぁ~」

「あっ、開き直った」

「私はイケメン大好き。大好き。大好き。大好き。私は面食い。顔、顔、顔、顔、イケメン以外人間じゃねえ」

「そこまで開き直らなくても」

「顔なんだよ。顔。人間顔なの。顔が全て。だからお前なんかお呼びじゃねぇんだよ。とっとと失せろ。このブサイク野郎。はあ、はあ、はあ」

「・・・」

「はあ、はあ、はあ」

「あなたはそんな人じゃない。分かっています」

「はあ、はあ」

「よだれをふいてください」

「はあ、はあ・・」

「死ぬべきなのは僕の方なのかもしれません」

「えっ?」

「僕がここへ上がって来たのは、あなたに欲情したからばかりじゃない」

「何を言っているんですか」

「やっと決心がつきました」

「ちょ、ちょっとやめましょうよ。そんな真顔で」

「やっと決心がつきました。ありがとうございます」

「私、死ぬのやめます」

「それは良かった。こんな僕でも生まれてきた意味が一つ出来たのかもしれません」

「セックスしましょ。いいわ。私でよければ」

「ありがとうございます。うれしい。初めて女性に受け入れてもらえた。言葉だけでもうれしい。でも、僕なんかに抱かれて体を汚すことはない。あなたはまだこの世界で生きていける人だ」

「あなただって生きていけるわ」

「いえ、僕は違います。僕はこの世界で生きていける人間じゃなかった。それは前から分かっていたことなんです。ただそれがはっきりとした。ただそれだけなんです。あなたのせいじゃない。たとえ僕が死んでも自分を責めないでください。これはもう僕という文脈の中で決まっていたことなんです」

「何を言っているんですか。あなたらしくない」

「僕がたまたま偶然このビルを見上げていたと思っているんですか」

「えっ」

「僕は毎日このビルの前を通るたびにいつも見上げていた。そして、たまたまあなたがいるのが見えた」

「ねっ、セックスしましょ。いいわ。セックスしましょ」

「僕はもう物心ついた時から、自分がなぜ生きているのか分からなかった。生きている意味が分からなかった。何をやってもへまばかり。皆から醜い汚いとバカにされ、いじめられ、忌み嫌われていた。友だちもいません。先ほどお話したように恋人なんか出来る可能性さえもありません。大人になれば少しは変わるのかと思っていましたが、何も変わりはしなかった。相変わらず僕は嫌われ者で厄介者だった。このまま生きていても惨めで孤独な人生が待っているだけ」

「ねっ、セックスしましょ。ねっ、ねっ、思いっきりしましょ。ね、セックス」

「さようなら。最後にあなたみたいな美人で素敵な人とお話が出来て幸せでした」

「ちょ、ちょっ、あっ」

「ビルから見下ろすとこんな風景が広がっているんですね。いつも見上げていた風景が実際はこんな風だなんて不思議な感じがします。僕はこんな日が来るのをどこかでいつも望んでいた。そして今それが目の前にある。もしかしたら今が僕の人生の中で一番幸せなのかもしれません。あなたは死んではいけません。死ぬのは僕みたいな人間なんです。あなたは死ぬべきじゃない」

「やめて、死なないで」

「これだけは最後に信じて欲しいんです。僕はあなたを本気で愛していた。今日初めて会ったあなただけれど、初めて見たあなただけれど、僕は僕の持ちうる全身全霊であなたを愛した。これは紛れもない事実です。僕の心の本当です。僕はあなたを愛した」

「やめて。そこから降りてこっちへ来て」

「僕はこの気持ちを、人生の最後にこの心底人を愛するという気持ちを持てたことで、こんな辛く悲しい人生でも生きた意味を見いだせた気がします」

「死なないでぇ~」

「さようなら」

「あっ」


















女「これがパパとママの馴れ初めよ」

子「そんなの作文に書けないよ」

女「ふふふふっ」

男「ふふふふっ」

女「あの時、本当にあなたは落ちたと思ったわ」

男「僕も本気で飛び降りようと思っていた」

女「一瞬、ほんとに一瞬。私の手があなたの手を掴むのが速かった」

男「うん、ほんとに一瞬だった」

子「まったくわけ分からないわ。この夫婦」

男「愛はどこで生まれるか分からないってことだ」

子「何よ、そのまとめ方」

女「幸せはどこにあるか分からないってことでもあるわ」

男「ふふふっ」

女「ふふふっ」

子「何よ。二人して、気持ち悪い。もう」

女「ふふふっ」

男「ふふふっ」

子「ほんとバカ夫婦だわ・・」

男「ふふふっ」

女「ふふふっ」

子「もう、死んだらよかったのよ。その時二人共」



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