信号

明滅する赤、三桁の信号。濁流と臥床の往復から抜け出す、無二の信号。求めることへの疑義が拭えない、一よりの信号。


夜風が皮肉を洗い流す。鉄塊が衰弱を運ぶ。白が何らかを問う。秒針が皮膚を食い破る。


いつしか苦悶は冷たく溶け出して、視界は穏やかな、あまりに穏やかな黒に包まれた。

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