今泉さんの小さな革命日誌
虹色
第1話
今泉大樹、29歳。彼女なし。一人暮らしの研究職
毎日、仕事と家の往復。
目新しいことはない。
某中小企業の研究職だが、落ち目のテーマのため、日々に彩りはない。
毎日、データ入力と基礎物性試験の繰り返し。
敗戦処理の毎日だ。
若くして、人生の下り坂を進んでいる。そんな気分。
――といっても、過去上り坂を進んでいた記憶もないのだが。
鏡にうつる、醜い体。
身長170cm,体重80kg。
――体脂肪率、27%。
私の今の姿、肥満体型。
散漫としている思考
このまま、だらだら60歳近くまで生きると死にたくなる。
生活習慣病とかにかからずに、それまで生きているかは微妙だが。
ふいに、剃刀を自分の喉元に当ててみる。
刃の冷たさに、体がこわばる。
死にたくはない、この肉体はそう思っている気がした。
ならば、私も諦めてはいけないのだろう。
革命を、はじめよう。
この面白くない日々を、面白くするための革命を。
そうして、私は日々を面白おかしくするための、小さな革命をはじめた。
とりあえず、汚れ切った眼前の自屋をなんとかすることを、革命の第一部としよう。
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