別解

ねぇ、拝島!あの先生、解き方が教科書と違ってよくわかんなかったんだけど!?




昨日の数学がよくわかった平泉は、復習だけでなく、教科書で予習までしたのだ。


だが、先生のやり方が教科書と違ったのだ。




「今のは、... 」




拝島から説明をしてもらい、ある程度わかった。




「これは、こんな定理があっただろ?だから、それを使うとこうなるから...」




ある程度理解することができたが、1つ疑問があった。




「なるほどねー、でも、なんでこんなに別の解き方があるんだろう、答えは1つなのに」




「まぁ、そうゆうものだから、仕方ないよ」




めんどくさいなー。




「だって、平泉、世の中そうだろ?」




ん?




「1つの答えには、たった1つのやり方でしか見つからなかったら、全員1人1人が、本当に全く違う道に進むことになるぞ!」




言いたいことはわかるが、そうでもなくないか?




「あのな、人は1人1人、全く違う人生を歩んでいる」




そうだね




「そんな中で、奇跡的に出会えた人達もいる」




また、アドバイスかな。




「もし仮に、たった1つの答えに、たった1つの道しかなかったら、1歩間違えたり外しただけで必然的に取り返しがつかなくなる」




確かにね。




「例えば、Uターンが不可能という条件下の元、家から郵便局に向かうとする、その時に、1歩道を間違えたらどうする?」




「別の道を探して行く」




しかないね




「だろ?それと同じさ」

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