明日、君を殺す

軟弱系男子

第1話プロローグ

土砂降りの雨の中、高校生ぐらいの男が1人傘もささずに走っている。

途中、何度も転び制服を汚しながらそれでも走るのをやめない。

体の至る所に擦り傷をつくり、なおも走る。

まるでなにかから逃げるように。

そして、古いアパートの1階にある部屋のドアをけるように開け、目の前に広がる光景を見て、心の奥から何かを絞り出すかのように吠えた、獣のように。

2つの死体を前に、唸り、叫び、そして意識を失った。

皮肉なことに雨は上がっていた。

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