婚活適齢期

suwan

第1話 結婚だけが幸せ?

『 結婚 』

それは女性の憧れる確かな幸せのカタチ…

それは果たしてゴールなのか?

どんな意味を持つのか…

多分誰にも分からない。


けれども、一度は憧れる…

ウェディングドレスを纏うことに…

好きな男性と将来を誓い合うことに…


「結婚ー⤴︎」ガヤガヤしたチェーンの居酒屋

で頓狂な声を張り上げ始めたルイ。少し酔ってる?それは旬は過ぎつつある私たち

に結婚の未来があるのか、もう諦める方が

楽でいいのか、その扉はいつ開いてどんな未来

があるのか、なんてワイワイ話していた。


「結婚ー‼︎ 別に大した意味ないっしょ。

今どき絶対幸せになれるって確約もないのに。

バカバカしい。」ハスッパな感じでどこか

スレてて本音全開 でも本当は純粋な

ルイ。アパレル勤務。


「そうかな、好きな人とずーっと一緒に

いられて生きていけるんだよ、憧れない?」

なだめるように言う。優等生で超家庭的、典型的なお嬢様タイプ アヤナ。保育士


「ムチャクチャ憧れるー。でも男って浮気する生き物じゃない。一生とか永遠とかドラマ以外であるのかな?」 マリン 会社員事務


「べつにしたきゃすればいいし嫌なら別れれば

いいだけなのに、なに熱くなってんの。」

クールな 自由人 シオ。自営業


同級生サオリの披露宴、二次会の帰りに

中学校卒業以来の4人揃って場末の居酒屋で

『結婚論争』を繰り広げる。


ルイは昔から大人びてて危ない恋に平気で

身を焦がす本能タイプ。型にハマることが嫌い。


アヤナは結婚ファーストの予想を見事裏切った

王子様待ちの運命信じる乙女タイプ。


マリンは完全な都合のいい女体質。

貢がされたり、騙されたりしても懲りない

タイプ。


シオはいつ恋してるんだろ?

あまり恋愛の悩みないけど付き合う男は

アーティスト系の個性派揃い クールタイプ。


ここはNYでもないしハイセンスとは程遠いけどSATCの登場人物になった気分だ。

なんだかやけにハイテンションだ。

そうか、分かった!また結婚式とか

毎度行き慣れてます のポーズ取らなくていい。

今日は同級生のみ、後輩もいない。

気負う必要もないからだ。

それかサオリのに水族館結婚式になんか

乙女心がくすぐられたからかもしれない。


「ねぇ、婚活とかしてる?」マリン。

「当然よ、どんな出会いがあるかわからない

じゃない」アヤナ

「興味ナシ」ルイ

「たまには」シオに「えーっ‼︎」3人揃って

驚愕の声。

「そんな驚く?別に特別な出会いとか求めてないけどまぁたまにはいいかなって。」


「ふぅん」シオの言葉は妙な説得力を持つ。


『今のまま不倫続けてていいのかな?」ルイ

『この人って人が現れないかな』アヤナ

『ふつうの人に出会いたいな』マリン

『早く帰って風呂入りたい』シオ


『わたしの運命の人はこの人だったの?

本当にこの人でよかったの?』

たった一回で果てた新郎のヨシオを尻目に

新婚初夜のモヤモヤが収まらないサオリ。


それぞれの思いを胸に夜は更けてゆく。

容赦なく…

シミとかシワとか弾力とか皮下脂肪

とか紫外線や重力に敵わない年齢であることに

薄々気づきながらまだもがいていたい。


そんな女性5人の物語。

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