第13編 2018/2/13
冷たい風に夢が途切れ、瞬く間に消えてしまった。
冬春用にと二人で選んだ、エクルベージュのロングコートが上がり框で背を丸めてる。
「送ろうか」
「その姿で?」
返す言葉もありません。
「そろそろ行くね」
あくまでも朗らかに。標榜が目に浮かぶようで、嫌で、手を振るだけで勘弁して欲しかった。
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