第6編 2017/9/18
僕は気ままな首吊り死体。今日も今日とて自重で揺れる。
身体は粗方腐り落ちたのにこの首だけが千切れない。
茂みに分け入る自殺志願者も僕を見ると尻尾を巻いて逃げていく。
養分を吸えなくなった森が梢を揺らし忿怒を示す。
申し訳ないと思いつつ、首はやっぱり千切れてくれない。
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