エピローグ

幼いころに読んでいた、鳥類図鑑。

今となってはおぼほげな記憶の中で、ハシビロコウだけは鮮やかに思い出せた。

感慨にふけっていたのだろう、気付くのが遅れた。


「いい目をしてるな」

いきなり、肩を掴まれた。

「い、痛いっ」

「ああ、ごめんごめん。わたしはヘラジカ。今のお前の動き、ずっと見ていたよ。じっと機会を待ち、咄嗟に動く。いいねえ」

振り返ると、重戦車さんより、さらに重量感のある笑顔がわたしを見下ろしていた。

「それに、いい目だ。なあ、わたしの仲間にならないか」

いい目。目付きの悪さを揶揄されたことは幾度もあった。けれど、褒められたのは初めてだ。

自分のこともわかってきたし、飛ぶこともできるようになった。

ここで腰を据えてみるのも悪くない。

https://kakuyomu.jp/users/aburaeoyaji/news/1177354054886834821

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けものフレンズ〜ジャパリパークへの飛翔〜 油絵オヤジ @aburaeoyaji

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