カラビンカ謡え

琥珀 燦(こはく あき)

『カラビンカ謡え』







カラビンカ謡え この世の愛と哀しみをその声で

幸せも絶望もあなたの愛でウタになる




カラビンカ謡え夢を謡え モノ言わぬものの魂を

あなたのウタがこの世に生きとし生ける命を繋ぐ




その歌を独り占めしたくて

僕が美しい鳥籠に閉じ込めても

翼は役立たなくとも

そのウタゴエだけは自由、無限。






カラビンカ謡え 人の世の儚さ

そして祈りの強さを

人は生きる。

罪を背負って

輝く夢を抱いて生きる





カラビンカ謡え

宇宙(そら)の理(ことわり)を、大いなる混沌(こんとん)を

僕らの胸のささくれた痛みも、

宇宙の果てへ伝えてそのウタで




力尽きそうなこの星の

最後の想いを揺さぶらんと

声の総て涸らし果てても

取り戻すまで口移しでキレイな水をあげる僕が







美しい鳥よ歌い続けて

この世の愛と祈りを、

永久(とわ)に永遠(とわ)にとわに・・・・・

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