初デート…なのか? 2
出された酒に困惑している私をよそにイケメン・タカヒロは面白そうに私を眺めている。
ということはこのお酒は私が全て飲み干すていで用意されたって事ですよねぇ…。
ここはとりあえず酒を一口含んで舌で転がして味わうといったワインの手法を思いついてやってみた。
が、アルコール度数が高かったせいで息を吸ったときにむせ返った。
と同時に一気に酔いが回ってきた。
実乃果 「ゲホゲホゲホホッッ…
やっぱムリだよぉ~★」
タカヒロ 「水で薄めたら飲めるんじゃん?(^O^) 」
実乃果 「あうぅぅ……分かったよぉ。
飲んでみせますよぉ( ̄∀ ̄)~゚ 」
あ~なんだかタカヒロが鬼に見えてきたぁww
こういう時の私は売り言葉に買い言葉でどうも負けず嫌いの顔が出てきてしまうらしい。
タカヒロも一緒になって味わいながらウンチクを述べているようだったけれど、今の私にこの味の違いも良さも言葉の理解もできるはずがなかった。
水で薄めつつも後少しで飲み切るという所で私に異変が起きた。
実乃果 「……ちょっとトイレに行ってくるぅぅ。
あ、全然ダイジョブだから心配しなくていいよぉ(^ ^)v 」
そう言って椅子から立ち上がった。
足取りはフラフラしていたけれど気丈に振る舞ってトイレを目指して歩き出した。
もちろん大丈夫なワケもなく便器にリバースしてしまった。
頑張って顔を上げてみるけれどグルグル感が止まらない。
そうこうしていると また胃から込み上げてきてはリバースを繰り返した。
トイレに入って数分、このまま籠るワケにもいかないので とりあえずタカヒロのもとへと戻り、席でうつ伏せの状態にさせてもらった。
タカヒロ 「ホントにダイジョブか?(・・;) 」
実乃果 「うん、ダイジョブ……だと思う…。
少し休んだら帰るよぉ。」
タカヒロは店員さんに水をもらって私に手渡してくれた。
私は本来の目的である中原先輩との事をこのタイミングで話し始めた。
実乃果 「私ね~、彼の仕事先の先輩に告白されたんだぁ。
で、先輩が一緒に暮らそうって言ってくれたのぉ。
私が彼氏から暴力受けてる事は知ってるでしょ~。
先輩はいい人でね、彼との事を親身になって聞いてくれててね~、でも私は先輩の事は好きでも何でもないんだぁ。
けど~今の彼氏と居るよりはずっと良いと思うのぉ。
だから~しばらく先輩の所に行こうと思うんだぁ。
今日はね~、この話がしたくてタカッチを呼んだんだよぉ。
ホントはここまで酔っ払ってない時に話したかったんだけど~、でもぉ伝えれて良かったよぉ。」
私はうつ伏せながらもタカヒロに語った。
一言一句しっかりと覚えていたワケではないけれど確かこんな感じだった。
言うべきことを事前に復唱していたので
タカヒロは、そうかぁ…。と一言だけ言って黙っていた。
なーんだ、やっぱそれだけかぁ。
もう少し動揺してくれるかもって期待してたけどハズレちゃったな~★
と私は心の中でガッカリしていた。
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
どれくらい経ったのだろうか、うつ伏せの状態で居たら私の様態も大分良くなっていた。
グルグル感もなくなり一人で歩けそうなくらいには回復した。
今が何時だか分からないけれど、客がまばらな事から夜も更けているのだと悟った。
そろそろ帰ろうか、という雰囲気だったので会計を済ませて店を後にした。
酒がまだ残っている私はいつもみたいに話もせず無言のまま駅へと向かった。
タカヒロは私を支えるでもなく、横で静かに歩いては私の歩行スピードに合わせてくれていた。
この駅は二人が住んでる駅の丁度中間地点だったため帰る方向は互いに逆だった。
ホームも別々だったので改札を入ったところでバイバイしようと思っていた。
改札をくぐり私が切り出そうとしたタイミングで
タカヒロ 「そっちのホームまで送るよ。」
と言ってホームまで付いてきてくれる事となった。
タカヒロのその言動は優しくてすごく嬉しかったけれど、これでもう会えなくなるのかもしれない、と思ったらふと切なさが込み上げてきた。
ホームに着いたら丁度ベンチが空いていて私達は並んで座りながら電車を待つことにした。
タカヒロはベンチに深く腰を下ろし、
しばらくすると
タカヒロ 「 アサコとはこの間 別れたんだ…。」
実乃果 「……え!? 」
あまりに突然な報告に私は何て返したらいいのか分からなかった。
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