新訳黒い陰謀篇
「新訳黒い陰謀篇?なんだこれ?一期は終わったろ」
そう文句を言うのはカズである
「ほら前に言ってたじゃないですか長篇2作のうちどっちかを書き直すみたいな企画が」
「あああれね、んで結局黒い陰謀篇に決まったわけか…しかし黒い陰謀って何処の中二病患者だよ」
「とまあ前置きはここまでにしてそろそろ始めますか」
「始めるったってどうせあんまり変わらねーんだろ?新訳とか言えば読者騙せると思ってんだろ」
「………始まります!」
「おいちょっと待て!!おい!」
ある日の早朝カズは急いでスクータを走らせる、事は数分前に遡る
カズはラッキービーストによる通信を受けたそれはかばんからであり内容はすぐに帰って来て欲しいということだった。
カズはあっという間に家に帰って来た
「おい!何があった!」
そこにはヒグマが…
「朝早くにすまない…実はお前に協力を頼みたい…」
「何があったんだ…それにキンシコウやリカオンはどうした?」
「遊園地だ…遊園地にいきなり人型セルリアンが現れた…かなりの量だ…私がお前を呼びいく間にあいつらがセルリアンを食い止めてくれると言っていた…時間がないんだ…」
「だったら早く遊園地に!バスで行くぞ!」
「僕も行きます!」
「うみゃー!私も!」
「わかった、だが支度してる暇は無い!急いで行くぞ!」
4人は遊園地にたどり着いた…そこには人型セルリアンが大量にいたそれを相手にしているのはゼロ、キンシコウ、リカオン、そしてツチノコがいた
「なんで遊園地に調査しに来たらこんなことになってんだよ!犯人はお前じゃないのかよゼロ!」
「違いますよツチノコさん私が操れるセルリアンは女王様が作ったセルリアン及び自然発生したセルリアンだけです!」
「つまりその女王とは違う誰かがセルリアンを作っているということですか!」
「キンシコウさん、ヒグマさんがカズさんを連れてくるまで堪えましょう!あ、ヒグマさん!」
「よく持ちこたえたなお前らそれにツチノコも」
しかしカズが
「悪い…木刀忘れた…すぐに持ってくるから待ってろ!」
カズはバスに乗り走り出した
「あ、カズさん!」
「うみゃみゃみゃみゃ!」
その後セルリアンを半分まで減らしたあたりでカズがやってきた
「悪かったなお前らこっからは俺も参戦だ!」
カズが戦闘に加わりしばらく経った頃
「やっと終わったな…」
セルリアンを全て倒した…
すると…
「まさかこの少人数に全滅させられるとは…」
人間のようなものがやってきた
「誰だ…てめー…」
「セルリアン…と言っておくただし俺は普通のセルリアンではないがな…」
「…セルリアンにしては見た目が完全に人間みたいだがな…」
「お前はセルリアンが人間を食ったらどうなるか知っているか?答えはその人間の姿を完全にコピーする事が出来る…俺は10年前人間を食いこの姿を手に入れた…」
「………………」
カズは無言でセルリアンを睨みつける
「何も言わないか…まあいい…始末しろ…」
セルリアンが声を出すとかばんの真後ろに先ほどの人型セルリアンが現れた
「えっ…?」
かばんは突然の事で固まってしまう
「クソッ何してやがる!逃げやがれ!」
カズが走り出した
「かばんちゃん!」
サーバルも走り出す…
セルリアンは刀を振り下ろした
ザク…
何かを切る音とともに赤い液体が飛び散る…
倒れていたのは…
「え?カズさん…どうして…」
カズはかばんを庇い背中を斬られていた…
セルリアンはかばんも斬ろうとするが
「貴様ああああああああああ!」
ヒグマがそれを防ぎ
パッカァーン!
石を破壊した
「1人やれたか…さらばだまたいずれ会うことになるだろう」
そう言って人型セルリアンはどこかへ消えた
「カズさん!しっかりしてください!カズさん!」
カズは血を吐きながら
「ゲホッ…よぉ…怪我は無いみたいだな…よかった…ぜ…」
そしてカズは…何も喋らなくなった…
「カズさん!カズさん!嘘ですよね…嘘だって言ってください!オオカミさんみたいに僕たちを騙してるんですよね!」
カズは何も答えない…するとツチノコが…
「かばんヒトには体温があるそして死んだら体温は下がり始めるらしい…今こいつをピット器官で見ているが…こいつは…カズは…もう…」
「そんな…そんな…うわああああああああああ!」
ジャパリパークに雨が降り出した…
その後遊園地での事はすぐにパーク中に広がったそしてパークには雨が降り続く…
雨が降っているにもかかわらず遊園地に1人誰かが立っていた…そこに近づくもう1つの影が…
「やれやれ、こんな雨の中居たら風邪を引いてしまいますよかばんさん」
ゼロが話しかけるが
「……………」
かばんは何も答えない
「そんな事してもトモカズさんは生き返りませんさぁ早く家に帰りましょう、サーバルさんが待っていますよ」
「僕が…僕が付いて行くって言わなければ…カズさんは…カズさんは…」
「あなたのせいではありません…あのセルリアンが選んだのがあなただっただけの事気にする事ではありません」
「でも!ヒグマさん達なら反撃できたはずです…なのに…僕は何もできませんでした…」
「嘆いてもしょうがないですあなたにはやるべき事があるでしょう」
「僕に…僕に出来ることなんか…なにも…」
その言葉を聞きゼロはため息をついた、そして
「トモカズさんは腰抜けだったのですね」
「なっ!」
「あなたとトモカズさんは師弟関係と聞きましたよ確か弟子は師匠に似ると…弟子がこのような腰抜けでは師匠であるトモカズさんも腰抜けでしょうね」
ゼロがそう言うと
「カズさんは…カズさんは腰抜けなんかじゃない!これ以上カズさんを腰抜けって言うなぁッ!」
かばんは目を光らせゼロへ摑みかかる
「…それでいいんですよあなたは何を言われても言い返すことも出来ない状態だと思いましたが…心配はいらないようですね」
「………そのためにわざとカズさんを…」
かばんはゼロから手を離す
「えぇ不本意ながら」
「ですが…僕は何もできない…弱虫です…」
するとゼロが
「いい加減にしてください!あなたはまだそんな事を言うのですか!師匠の役目は弟子に何かを教えることですなら弟子の役目は何ですか!師匠からそれを受け継ぐことでしょう!あなたが受け継いだのは強さだけじゃないパークを護ろうとする魂も受け継いだはず!」
ゼロはさらに続ける
「あなたはこのまま何もせず終わるつもりですか!あの人のたった1人の弟子でしょう!」
かばんは黙っていたが…
「そうですね僕は弱気になってました…ゼロさんの言う通り、僕はあの人の代わりにパークを護ってみせる!」
すると突然雨が上がり太陽が顔を出した
「それなら一度帰りましょう私は後で行きますよ」
「はい、わかりました」
かばんは遊園地を出て行く
「やれやれ…トモカズさんの仇は取りたいですがかはさんに譲りたいのでお引き取り願いますか?」
ゼロの後ろにはセルリアンが立っていた
「お前に話があってきた…俺たちと手を組まないか?」
「つまりかばんさん達を裏切れ…と」
「セルリアンであるお前だからこそ話している」
「裏切り者…ですか…フフフ…」
ゼロは不敵に笑い…
「残念ですが私はあの人達を裏切るわけにはいきません」
ゼロはハッキリと言った
それに対しセルリアンは
「…そうか俺たち3人ならこのパークを落とすのは簡単だと思ったのだがな残念だ」
「3人?あと1人居るのですか…厄介ですね」
「気になるなら見せてやろう…来い」
セルリアンに呼ばれ何者かが姿を現わす…その顔は…
「なぜ…あなたが…」
カズであった…
「よぉお前ならこっち側に来ると思ったが残念だぜ」
「馬鹿な!トモカズさんは死んだはず!死体を食べてもセルリアンは姿をコピー出来ないはずなのに…」
カズは笑った
「何を言ってやがる正真正銘本物だよセルリアンに食われたわけじゃねえ」
「では…なぜ…」
「よく出来てたろ?あの人形あれは遠隔操作できるロボットだよあれを作るのに苦労したぜ…血糊は簡単に作れたがな」
「しかしいつすり替わったのです…そんな時間は…まさか!」
「思い出したか木刀を忘れて一旦戻ったのをその時さ」
「…なぜ今までパークを護ってきたあなたが…セルリアンに味方を…」
「パークを守る?ああ確かにあのケダモノ達はそう思ってるだろうな…ったく人の姿を手に入れただけで調子に乗りやがって何がフレンズだよ」
ゼロは突然右腕を刀に変化しカズへ斬りかかる
「どうしたその程度か?まさかあのケダモノのためにキレてんのかよ?」
カズはゼロを弾き飛ばした
「あなたは…いつから!あの方達をかばんさんを騙していたのですか!」
「…初めからだよ…」
「では…あの時もあえてかばんさんを狙ったのですか?」
「ああそうだよヒグマ達だと反撃されるがあいつなら動けなくなると思ってなそして俺が庇って死ぬそしたら後は動きやすくなるだろ?」
「かばんさんがどれだけ悲しんだか…あなたにわかりますか!」
「ハハハハハハ!全部知ってるよなんせあの機械から音も映像も全て見れるからなぁ…」
そこへセルリアンが口を挟む
「トモカズその辺にしておけ早くそいつを」
「ああわかったよ朧」
カズはゼロに攻撃を仕掛ける
「くっ…此処は一旦引かせてもらいますよ!」
ゼロは飛行型セルリアンを呼び出し飛び去っていった
「逃したか…よかったのかあいつを生かして」
「別に構わねえよ今からじゃ手遅れだからな」
「フッ…まあいいすでに計画は終盤だ…」
朧と呼ばれたセルリアンとカズは山に向かい歩き出した…
ゼロは…
(なぜ…トモカズさんが…しかしこの事実を伝えればかばんさんは更に悲しみます…どうやら私1人で動くしか…)
「遊園地ですか…やれやれなぜうちの作者は遊園地を決戦の場にしたがるのか」
ゼロの元に手紙が…内容は
『遊園地に来いそこで決着をつける』
と書かれていた
「どうします?かばんさん行きますか?」
「もちろん行きます今ラッキーさんに通信を頼みました…フレンズさん達が遊園地に集まると思います」
「私も行くよ!」
(やれやれ…この人達を悲しませないためにも…私がトモカズさんを…)
「どうしました?ゼロさん」
「いえなんでもありません行きましょう」
かばん達が到着すると遊園地ではすでにフレンズ達とセルリアンの戦いが始まっていた
「セルリアン…すごい数…」
「待ってたぞかばん、サーバル」
ヒグマが2人に気づいた
「ゼロはどうした?」
「後から来るそうです!」
「チッ、この数を相手にするのは流石に無理だ!何やってるあいつは!」
「おうおう始まりやがったなセルリアンとフレンズの戦いが…まさに戦争だなこいつは」
山ではカズと朧がいた
「お前は参加しなくていいのか?」
「あの量を相手に勝つのは無理だろ?俺が出るまでもねえそれにこれからアレの最終調整があるからな」
「そうか…わかった頼むぞ」
「全くセルリアンを相手にしてもいい顔が貰えないから早く終わらせたいんだけどね」
「気をつけてくださいこのセルリアンは前に女王が作った人型セルリアンと同じです!」
「だったらひたすら突撃あるのみだ!突っ込むぞ掴まれ!」
「全くヘラジカはー…」
その後フレンズ達は必死に戦うが徐々に追い詰められて行く
そして限界が来たのかかばんが膝をつく
「もう駄目だ…ごめんなさいカズさん…」
「かばんちゃん!」
セルリアンがかばんに狙いを定め攻撃を仕掛ける…が
何かに引き裂かれた
「あれは…セルリアン!なぜ!」
そのセルリアンは胴体から爪のようなものを生やしていた
「目には目を歯には歯を…ならセルリアンにはセルリアンですよ」
ゼロが遊園地にやって来た
「お待たせしました皆さん申し訳ございませんいきなりこの数を作るのは厳しかったので遅れてしまいました…ですがご安心くださいこのセルリアン達はあなた方を守るように設定してあります」
ゼロの後ろから大量のセルリアンが現れ…ゼロのセルリアン達は人型セルリアンを圧倒していく
「ゼロさん…」
「情報を掴みましたあのセルリアンは山にいます私はすぐに行きますので」
「僕も行きます!」
「あなたは駄目です危険すぎます」
「なら私もついていくよ…ヒトを食べたセルリアン…いいネタになりそうだからね」
「オオカミさん…しかし駄目なものは駄目です」
(私だけで行かなくては…かばんさんが…)
「僕は大丈夫ですから!お願いします!」
「仕方ありませんね…行きましょう決戦の舞台へ…」
かばん達は山の頂上に着いた
「よく来たな…待っていたぞ…」
そこにカズは居なかった
かばんは木刀を構える…
すると後ろから声が
「随分マシな構えになったじゃねーか」
かばんが振り向くと後ろにはカズが立っていた
「カズさん…?よかった…生きてたんですね!」
かばんはカズの元へ走り出した
「かばんさん待ってください!トモカズさんは!」
カズは近づくかばんを蹴り飛ばした
「え?…カズ…さん?」
カズは…笑った…
「おい最終調整は終わったぜ」
「そうかわかった」
「どうした?そんな顔しちまってなんかあったか?」
「カズさん…どうして?」
「クク…悪いが俺はてめーらの敵だお前の泣き顔中々だったぜ?はははははははははははは!」
「「あははははははははは!」」
オオカミも笑う
セルリアンはオオカミに反応する
「何がおかしい…なぜお前まで笑う」
「いやぁ…すまない…中々素晴らしい演技だったものでね…そろそろネタバラシしたらどうだい?これ以上はかばんが可哀想だよ…カズ」
「そうだな悪ふざけは終わりにするか」
カズはポケットから何かのスイッチを取り出した…そしてそれを押した
カチッ
ドカァン!
すぐ近くで爆発音がした
「今の爆発は…まさか!」
「その通りだお前の最終兵器を爆破させてもらった流石にあれを正面から倒すのは無理だからな」
「どういう事ですか?トモカズさん…オオカミさん」
「実はカズから話を聞いたんだ山の麓に何かがあるってねそれはあのセルリアンが作った…超大型セルリアンだった」
「そして俺はそのセルリアンに機械をつければ更に強大になると言ってあいつに近づいたのさ」
「死んだふりをしたのはあのセルリアンに爆弾をセットしやすくするためほら以前私に仕掛けた爆弾の超強力バージョンさ」
「あまり知ってるやつが多いとバレるかもしれないからなオオカミだけに全て話したのさ…悪かったな黙ってて」
「カズ…さん…」
かばんはカズに近づき…
野生解放をしてカズを素手で殴った
「これでおあいこです…カズさん」
「イテテ…これで済むなら安いもんさ…」
カズは立ち上がりセルリアンへ木刀を向ける
「じゃ、さっさと始めるか!ラスボス戦を!」
かばん達は無言で頷く
「俺の計画を邪魔するとは…まあいい…相手をしてやる」
「はあああああああああああああ!」
カズ達は一斉に斬りかかる
オオカミは遊園地に戻りフレンズとセルリアンの連合軍に加わっていた
「無駄だ貴様らは俺には勝てん」
朧は手にした刀でカズ達に応戦する
「無駄だ?それはどうかな!」
3vs1…カズ達が有利であるはずだが…圧倒されて行く
「かなりの強さですね…倒すのは骨が折れそうですよ?トモカズさん」
「その割には随分余裕そうですね!」
「あなたはさっさと野生解放したらどうですか?かばんさん」
「お前らすこし黙ってろ気が散る!」
「まだ話せる余裕はあるらしいな…果たしていつまで持つかな?」
「やっぱりこのままじゃ…こうなったら!」
かばんは野生解放した
「こっから手加減なしだ!」
「あいつ…野生解放すると口調も変わるのかよ…」
「オラァ!」
「でやぁあ!」
「言ったはずだ…貴様らは俺には勝てん!」
朧は手から衝撃波を出した
カズ達は吹き飛ばされた
「はあ…はあ…」
「うっ…」
「なんとか右腕で防げましたがかなりのダメージですね…」
カズは倒す方法を考え始めた
(…考えろ…あいつを倒す方法を……あいつはセルリアン…セルリアン…そうか!)
「おい…かばん、ゼロ頼みがあるお前らはあいつを引きつけてくれ…出来るだけ崖の近くまで…」
「どういう事ですか…カズさん」
「あなたまさかあのセルリアンを海に落とすつもりじゃないでしょうね…」
「ああそのまさかだよ…それしか方法がねぇからな…」
「トモカズさん…分かりました…かばんさん!やりますよ!」
「…カズさん無理しないで下さいね?」
「「はあああああああああ」」
2人は攻撃を加える
「作戦会議は終わりか?ならさっさと終わらせるぞ」
2人は戦いを続けるがついにゼロが膝をつく
「これで終わりだ…さらばだ同族よ…」
朧はゼロに斬りかかる
「終わり?それはあなたの方ですよ!」
「どういう事だ…」
「うおりゃああああああ!」
「何ッ!」
カズが朧に木刀を突き刺し崖から落ちていく
「貴様!俺ごと海に落ちるつもりか!」
「お前はセルリアン…海に落ちたらどうなるかな!」
しかし朧は左腕を触手に変化させ岩を掴み右腕でカズを突き落とす
「落ちるのは貴様だけだ…さらばだ人間よ」
カズは海へ…そして朧は山頂に再び登った
「貴様らの策は尽きた…これで終わりだ…」
「終わり?それはどうですかね?」
「何が言いたい…」
ゼロは勝ち誇った声で
「セルリアンには海を克服したものも居るんですよ!」
ザッパァーン!
海からセルリアンとカズが飛び出した
翼を生やしたセルリアンの背に乗りカズが朧に狙いを定める
「でやあああああああ!」
ジャキィン…カズは朧に一撃を与えた
「くっ…貴様らなんぞに…ッこれは!」
「海から出たばっかりだからな木刀に海水が付いてる…つまりお前には海水が染み込んだ…固まるのは時間の問題だ…」
「俺は…俺は…こんな所で…」
朧は動かなくなった…
「…終わったな…」
「帰りましょう…平和なパークに…」
カズ達が山を降りるとフレンズとセルリアンがいた
「どうやら終わったようだね」
「ああ…これでしばらくは大丈夫だろ」
「カズ、オオカミから話は聞きました…何故あのような危険な真似を…」
「止め方があれしかなかったのさ…黙ってたのは悪かったよ」
「図書館でこれからパーティを開きますそこで料理するのですそしたら今回の件は無しにしてやるのです」
「別に構わねぇがもう少し大きいフライパンを用意してくれあれでパスタを茹でるとビーフンになっちまうからよ」
その後カズ達は図書館で大いに盛り上がった
料理も無くなりフレンズ達は帰っていったがカズはある事に気づく
「…どこ行きやがった…かばんは…」
「かばんさんなら先ほど1人でどこかへ行きましたよ…あの方角は港でしょうね」
「サーバルも連れずにか?いくらなんでも危ないだろ」
「おや?心配ですか?もうすでに安心できるほど強くなってると思いましたが」
「それでも危ないのは変わらねぇよ…」
カズはスクーターに乗り港へ向かった
「やれやれ…素直に言えばいいんですよ…かばんさん…」
かばんは浜辺に座り海の向こうを見ていた…その隣に港に着いたカズが座った
「どうした?海の向こうなんか見て…何か見つけたか?」
「何も見つけられ無いから見てるんですよ…言いましたよね?前は途中で電池がなくなって帰ってきたって…」
「そうか…お前は人間を探してたんだったよな…すっかり忘れてたぜ…」
カズは話を続ける
「だがいいのか?探しに行かなくて、ここに人間は俺とお前しか居ない…なんだったら俺の船使ってもいいんだぜ?」
かばんは少し考え…そして
「このパークで生まれて僕はいろんなものを貰いました…名前を…勇気を…思い出もたくさん…それにいろんなフレンズさん達にも…サーバルちゃんにも…カズさんにも出会えたんです…」
かばんは少し笑いながら
「だからいいんです…僕はパークで暮らします…護って行きたいんです」
「そうか…なら何も言わねぇよ…お前の人生だお前が決めろ」
「ですが…もしカズさんが外に帰るときがきたら…その時は僕に海の向こう側を見せてください」
「ああ見せてやるよ…必ずな」
「約束…で…す…よ」
かばんは眠ってしまった
「やれやれまだまだってところだな…まあ今日はいろいろあったしな…」
カズはかばんを背負いさばんなに歩き出した
「スクーターは明日取りに来ればいいか」
「くっ…こんな所で…俺は…」
山では朧が這いずっていた…そこへ
「やれやれ…まだ息がありましたか…手酷くやられたものですね…」
「もう一度チャンスをください…次こそは必ず成功させてみます…スター様…」
「あのセルリアンを仲間にできなかったばかりか人間にやられるようなあなたに…二度目はありませんよ」
スターは手にした刀で朧の石を砕いた
「さて…人間にフレンズよ…しばらく仮の平和を楽しみなさい」
家に着いたカズはかばんを布団に寝かせた
「かばんさんはなんと?」
「ゼロ…その様子だと知ってたらしいな…このパークを護って行きたいとよ…だがもし俺が帰るならその時は海の向こうを見せてくれって…」
「そうですか…やれやれ…」
「はい新訳黒い陰謀篇終わりましたねー」
「ゼロ活躍しすぎだろ…」
パークを護る者 漆塗り @urushi_0519
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カクヨムを、もっと楽しもう
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