きみが好きだよまたしても

きみが好きだよ

きみが壊れてしまっても

花が咲いても

それを受け止める花瓶はもう無いのだと

知らしめられたよ

きみが好きだよ

きみは美しかったよ

そしてそのまま狂ってしまったよ

その角度は鮮明に憶えているよ

空を飛ぶことよりも

落ちていくことの方が素晴らしいって

叫ぶ横顔を見て

そう思ったよ

全身が震えるような感動を

ずっと捜していたよ

この退屈な箱庭で

もしかしたらもう二度と手に入らないかも………

そんな風に思っていたけど

ようやくきみに会えたよ

心を完全に奪われたよ

きみが生きる理由になったんだよ

ずっと信じたかったよ

自分ではない他の誰かを

けれど嘘つきばかりだよ

きみが代わりに歌ってくれたよ

きみが代わりに叫んでくれたよ

きみが代わりに再起不能だよ

ありがとう

あの日、言えなかった言葉を

ようやくきみに届けるよ

きみが好きだよ

きみがこの星にいなくても

あの頃と同じように大好きだよ

本当だよ

嘘ではないよ

真っ直ぐ見据えて言えるよ

きみがいてくれて本当に良かった

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