第29話 始まり…帰省5

10分位 車を走らせたら


「あそこの赤い屋根の家だよ。」


たくみの実家が見えてきた。


「赤い屋根で可愛いね♪

緊張してきたよ。」


左にウインカーをだして減速してから実家の駐車場に車を停めて

車から降りた。


「ワンワン。ワンワン。」


愛犬のゆきが 吠えはじめた。


「お~~♪ゆき ただいま~♪」


たくみの声と姿をみたら


「クゥ~ン。クゥ~ン。」


とお腹を見せた。


「この子がゆきちゃん?可愛い♪

ゆきちゃん 初めまして。」


「ゆき いいこだったか?」


お腹を なでてたら 

尻尾を振ってたくみに甘えてきた。


かすみが中腰になり


「可愛い。ゆきちゃんおいで。」


かすみに呼ばれ ゆっくりと手のにおいをかぎ 尻尾を振って手を舐めてきた。


「ゆき この人は安心していいよ♪」


(ガラガラ)


玄関があき


母親のこずえが 

声をかけてくれた。


たくみおかえり~♪

かすみさん 初めまして。」


「母さん ただいま~♪」


「初めまして。桜井さくらいかすみと申します。突然にお邪魔してすみません。」


「初めまして。大丈夫よ。

中にどうぞ。」


玄関に向かい 靴を脱いで揃えて


「お邪魔します。」


「ただいま~♪」


居間に通された。


「あれ? 親父は?」


たくみとかすみさんが来るってんで掃除をやってたら

腰が痛くなって病院に行ってるわ。」


「あ~いつものか。」


「今、お茶いれるから 休んでて」


「ありがとうございます。ご主人、

大丈夫ですか?」


「うん 大丈夫、大丈夫、心配してくれてありがとうね。」


「親父は いつものことなんだ。

張り切ると変な格好になりながら

何かをやるから 腰を痛めるんだよ。」


「そうなんだ。」


「はい、お茶どうぞ。遠慮しないでお菓子も食べてね。」


「ありがとうございます。

これ お土産です。どうぞ。」


「あら~ ありがとう♪」


「母さん、ゆきは、お利口になったな。俺のこと 忘れてなかったよ。」


「ほんまやね。たくみ

東京に行ってからいつき

はるかがしつけて

くれたからな。」


「今日は いつきはるかは来るの?」


はるかは、瑠璃るりが熱がでて幼稚園休ませたから行かれないと言ってたけど たくみとかすみさんに会うの楽しみにしてたみたい。いつきは出張で北海道で残念がってた。ななみちゃんも出張で沖縄だって。」


「そうなんや。」


「お孫さん 心配ですね。」


「そうやね。今日は泊まっていくの?」


「泊まらないで帰るよ。」


「夕飯は 食べていってね。」


「ありがとう。母さん。」


「ありがとうございます。」


「かすみさんは 何のお仕事してるの?」


「私は音楽関係の仕事て編集とかしています。」


そこへ…


(ガラガラ)


「ただいま~ったら

ただいま~♪♪」


たくみの 父親が帰ってきて

居間に入ってきた。


たくみ久しぶりだな。

かすみさん、初めまして。たくみの父親のさとるです。」


「親父 ただいま。」


「初めまして。桜井さくらいかすみと申します。」


「あなた!病院、どうだったの?」


「なんともないと言われたけど

湿布はもらってきたわ。」


「あの…私でよければマッサージ

しましょうか?」


「親父と母さん やってもらったらええよ。かすみはセラピストの資格も持ってるから大丈夫だよ。」


「お~そうか?母さん先にやってもらいな。」


「じゃお願いします。」


「はい。バスタオルお借りしても

いいですか?」


「はい。どうぞ」


「ありがとうございます。

それでは横になって下さい。」


「それでは、もんでいきますね………凝っていますね。

ここ痛くないですか?」


「痛いわ。気持ちええよ。」


「はい おしまいです。次はおとうさん横になっていただけますか?」


「ほな たのもうかな。」


「まず 腰をもんでいきます。

ここですね。痛くないですか?」


「お~~ピンポイントに入ってるわ。気持ちええわ~。」


「はい おしまいです。

楽になったとおもうのですが…」


「すごい体が軽くなって 

気持ちよかったわ。ありがとう。」


「楽になったわ。ありがとうございます。」


「2人共 よかったな。母さん、

腹減った。」


「はい はい。待ってなさい。」


「お手伝いしましょうか?」


「ええよ。座ってて。あなた、

手伝って。」


「はいよ。待っててな。」


こずえに呼ばれ 

料理をテーブルに運ぶさとる

すると…こずえ


「まったくの普段通りの食事やけど

たくさん食べていってね。」


「母さんの手料理 久しぶりだな♪」


「そうやろ~。あなた、

これも運んで。


「おまえも こっちきなさい。」


こずえがリビングの

テーブルに座って。


「はい どうぞ召し上がれ。

たくさん食べていってね。」


「いただきます…

薄味だしヘルシーだし さっぱりして美味しいです。」


「母さん 美味いよ♪」


「なら よかった。忙しくて

家に帰ってこれへんかったからな。」


「仕事も 順調で安心したな。

母さん?」


「そうやね。」


夕食を食べ終わり…片付け後… 


「おやじ、母さん、

話があるんやけど…俺ら入籍することに決めたんだ。」


「お~~そうか♪おめでとうな」


「おめでとう。かすみさん

たくみ

宜しくお願い致します。」


「はい。ありがとうございます。」


「おやじ、母さん ありがとう♪

でな…おやじと母さんに 

これだけは伝えておこうと思って…」


「なんや? いうてみ?」


「実は…かすみは 俺のグループのメンバーと離婚したばかりで 女性の場合は妊娠してないと医師に証明されれば離婚後100日以内でも入籍できると法律があるんやけど、かすみは妊娠してないと証明書もらったから、明日、かすみの、ご両親に挨拶してからの入籍しようと思ってる。」


「そうやったやのか…きちんと支ささえてあげるんやで。」


「離婚理由は?」


「かすみ? 言っていいか?」


「いいよ。」


「その内 テレビでも流れるけど

メンバーの浮気…で、子供が出来たから別れてほしいと言われたんやって。」


「そうだったの…かすみさん大変やったな。理由を聞いて ごめんなさいね。うちらにできることがあれば、いつでも言うてな。」


「はい、ありがとうございます。」


「んで…かすみが元旦那と付き合うまでは俺と付き合ってたんだ。」


「え~~それは わからへんかったわ!何で 別れたんや。」


「実は…仕事で大きなプロジェクトを任されて、海外に1年いかなくてはならなくて遠距離が辛かったので 

私から別れてと言いました。」


「俺は 好きだったけど 好きだからこそ相手の望むようにしてあげたいと思ったから別れたけど…メンバーと一緒になったと知った時は もう諦めようと思ってたとこだったんだ。」


「おまえ 大人になったなぁ~。」


「ほんまやね。諦めずによかったな。」


「うん。そろそろ おいとまするかな。ごちそうさまでした。またな。」


「夕食 ごちそうさまでした。

あと…ありがとうございました。」


「かすみさん いつでも遊びにきなさい。一人でも ええよ。」


「あなた!そんなこと言ってはダメ!たくみとまた、きてな。」


「はい。ありがとうございます。」


「じゃあ 行くわ。ゆき。

またな。」


たくみとかすみが 

車に乗りたくみの実家をあとにして予約してあるホテルに

向かった。

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