第9話 土地神

 綺羅は数時間ほど滝に打たれた後、白い着物を着させられて屋根の無い舞台の上に座らされていた。


「あれだけ水が冷たかったのに、なんかスッキリした感じがするなぁ」


 綺羅が自分の体を見ながら不思議そうに話す。その姿にアクセリナは安心したように言った。


「滝業に耐えられる体力があるか心配だったんだけど、問題なかったみたいね。あれはお浄めと言って体の中にある汚れを落とす行為なの。あの滝はそういう力が強いから、かなりスッキリしたはずよ」


「そうなんだ。で、なんでそんなに離れているの?」


 木で出来た舞台の上にいるのは綺羅一人でアクセリナとクリストファーは舞台から少し離れたところに立っていた。


「私たちは近づかないほうが良いの」


「ふーん。そういうものなのか」


 あっさりと納得する綺羅にクリストファーが呆れたように言う。


「もう少し考えるということをしろ、ウイルス」


「えー。せっかく清めたのに、それだとオレが病原体みたいじゃん」


「そこを反論するのか?」


「え?他にどこを反論するの?」


「もう少し考えろと言っただろ!」


「あ、そこは別に。オレ、最初から考えるつもりないし」


「それでもアクディル財閥の跡取りか!?」


「えへー」


 照れたように笑う綺羅をクリストファーは怒りを覚えた。


「今すぐ息の根を止めてやる」


 舞台に近づこうとするクリストファーをアクセリナが止める。


「今、彼に近づいたらクリストファーも滝に打たれないといけなくなるわよ」


 その一言でクリストファーの体が硬直する。


「汚れを落として呪が表面に出てきているから近づいたら移るわよ。そうなったら、クリストファーも綺羅と同じことをして解呪しないといけなくなるわ」


「……くっ」


 クリストファーが歯を食いしばって下がる。


「じゃあ、私も準備しようかしら」


 そう言うとアクセリナは地面に落ちていた木の棒を拾うと足元に人が二人入れる円とその周囲に幾何学模様を描きだした。


「何をしているんだ?」


「簡単な結界よ。解呪の邪魔にならないように自分の身は自分で守ろうと思ってね」


「そんなに危険なのか?」


「さあ?それは、ここの土地神次第ね」


「土地神?」


「クリストファーには精霊って言ったほうが、馴染みがあるかしら?日本は多神教国家で八百万の神がいると言われているの」


「八百万?そんなにいるのか?」


「実際はもっといるとも言われているわ。八百万っていうのは、実際の数字でなく沢山っていう意味だから。これで完成。この中に入って」


 アクセリナに言われてクリストファーは地面に描かれた円の中に入った。


「この円から出ないようにね」


「特に変わった感じはしないが」


「だからクリストファーは本能が鋭くないって言ったのよ。むしろ鈍いわね」


 正面から堂々とけなされてクリストファーが言葉につまっていると伊織が現れた。その姿を見てアクセリナが微笑む。


「それが、この国での正装?」


 伊織は普段着ている着物ではなく、上半身は白く下半身が紅い着物に似た形をした服を着ていた。


『巫女装束です』


 伊織の説明に綺羅の瞳が輝く。


「本物だぁ。正月以外で初めて見たよ」


『必要時以外は着ませんので』


 そう言って伊織がアクセリナとクリストファーの前を通り過ぎる。その姿にクリストファーは声が出なかった。


 伊織はいつもの微笑みを消して寒気がするぐらい真剣な表情で前だけを見ていた。その真剣な眼差しの強さに恐怖さえ感じるが、それと同時になんともいえない美しさがあった。一度見たら目が離せない人を惹きつける魅力にクリストファーが囚われていると、聞いたことのない老人の声が響いた。


『そんなに目を開いていると、その紅い目ん玉が落っこちるぞ』


 その声で我に返ったクリストファーが視線を動かすと伊織の後ろに長い白ひげをなびかせた高齢の老人がいた。服は伊織と同じ形をしているが下に履いている服の色も白く刺繍された模様がある。


『あなたは?』


 クリストファーの質問に老人が穏やかに笑いながら答える。


『ほっほっ。わしはここの長をしておる影光というものじゃ。客人に対して自己紹介が遅れて、すまなかったの。なんせ若いのが警戒して会うことを良しと、しなかったからの』


 長とは思えないほど温和で腰が低い自己紹介を聞いてアクセリナが微笑む。


「それは仕方ないことでしょう。こういう場所では私達のような異邦人は歓迎されませんから」


 アクセリナの言葉を聞いて影光がクリストファーを見る。


『すまんが通訳してくれんか?わしは伊織ほど風が読めないからの』


『風?読む?』


 クリストファーの疑問に影光が軽く口髭を揺らす。


『ほっほっ。伊織はその人の周囲の風の雰囲気を読んで言いたいことを汲み取っているのじゃ』


『それで、意味は理解できなくても話していることは分かったのですか』


 クリストファーは軽く頷くとアクセリナが言ったことを通訳した。その内容を聞いて影光が頷く。


『その通りじゃ。若いくせに新しいことを拒絶するからのぅ。まったく、困った連中なんじゃ』


 そう言うと影光はよっこらしょと言わんばかりに木で出来た舞台に上がった。先に舞台に上がっていた伊織は座っている綺羅の横を通り過ぎて端に立っている。


 伊織が後ろを向くことなく影光に言った。


『お爺様、始めます』


『いつでも良いぞ』


『はい』


 そう言うと伊織は大きく深呼吸をして両手を空に掲げた。


『古よりこの地を守りし神よ。我を憑代として、その御身をあらわしたまえ』


 伊織が言い終わると同時に突風が舞台に吹きつけた。


「うわっ!」


 風の勢いに負けて座っていた綺羅の体が倒れる。そのまま突風はアクセリナとクリストファーにも吹きつけたが、アクセリナが作った簡易結界が弾いて二人の髪の毛一本も揺れることはなかった。


 伊織が今までに見せたことのない妖艶な微笑みを浮かべて振り返った。


『久しいのう、影光。主も年を取ったのう』


 感慨深げに話す伊織に影光が頭を下げる。


『お久しぶりでございます。老いぼれになりましたが、なんとか生きながらえております。この度はこの者にかかった呪を解いていただきたく、お呼びいたしました』


 自分のことを言われて綺羅が体を起こす。その様子を見ながら伊織に乗り移った土地神が微笑んだ。


『これは珍しい毛色をした童だのう』


 一瞬で綺羅の前に来た土地神はずいっと綺羅に顔を寄せた。外見は伊織なのだが、雰囲気がまるで違う。綺羅は思わず反射的にのけ反っていた。


『ほう?あの呪を受けても、こんなに動けるとは。なかなか面白いのう。それによく見れば、良い男ではないか』


 土地神の言葉にアクセリナの片眉がピクリと上がる。だが、離れた所にいる土地神は気付くことはなく、前屈みにしていた体を起こして影光に言った。


『こやつは何者じゃ?』


『旅の途中で怪我をされて、この里に迷い込まれた客人でございます。ゆえにご無体はご勘弁下さい』


 影光の説明を土地神が鼻で笑う。


『それは、この者次第じゃ。さて、童。わらわと共に来るなら永遠の若さと命をやるが、どうじゃ?』


 突然の話に綺羅の翡翠の瞳が丸くなる。その瞳を見て土地神がまた顔を近づけた。


『その瞳じゃ。その宝石のような瞳。わらわはその瞳が欲しい。だが、抉り取ってしまっては、その輝きは消えてしまうからのう。どうじゃ?永遠の命と引き換えにわらわの物にならぬか?』


 土地神の提案にアクセリナのこめかみが引きつる。その様子を隣でひしひしと感じているクリストファーはあえて言葉をかけず傍観者となることを決めた。


 そんなアクセリナの様子など知らない綺羅は土地神を恐れることなく軽く笑って答えた。


『オレはアクセリナの物だし、不老不死なんていらないよ。オレの望みはアクセリナと一日でも長く共に生きることだから』


 綺羅の発言にクリストファーが呟く。


「あいつ、自分で生物から物体に格下げしたな」


「石ころでいいわね」


 不機嫌丸出しのアクセリナの声にクリストファーは苦笑いしか出来なかった。


 当然、二人の会話など聞こえていない土地神が不思議そうに綺羅に訊ねた。


『アクセリナとはなんぞや?』


『そこにいるオレの彼女』


 綺羅に指さされてアクセリナが綺麗な微笑みを浮かべる。


「人を指さすとはいい度胸ね」


 殺気がこもった声にさすがの綺羅も静かに指を下げる。


 もう何をしてもアクセリナの苛立ちにしかならない状況にクリストファーはこの場から立ち去りたかったが、そんなことをしたら八つ当たりされるのは目に見えており空気のようにその場にいることしか出来ない。


 だが、土地神だけはアクセリナを見て興味深げに表情を変えた。


『そなたもこの娘と同じ生け贄かえ?同じ匂いがするぞ』


 土地神の質問にアクセリナが不機嫌丸出しで答える。


「否定はしないわ」


『そうか。それで、この童はあのような言い方をしたのじゃな』


 そう言うと土地神は影光の方を向いた。


『では、あの隣におる茶色の童がこの娘が夢に見た者かえ?』


『左様でございます』


『ふむ。そこの童、近うよれ』


 突然の呼び出しにクリストファーがアクセリナを見る。アクセリナは忌々しげに言った。


「綺羅の解呪をしてもらうまでは言うことを聞かないといけないわ。綺羅に近づきすぎなければ呪は移らないから、行ってきなさい」


 クリストファーが警戒をしながらゆっくりと歩いていく。その様子に土地神が笑った。


『そんなに警戒せんでも喰ったりせんわ。ちぃと顔を見せろというだけじゃ』


 クリストファーが舞台に上がると土地神が音もなく近づいてきて、ずいっと顔をよせた。その無遠慮な様は外見が伊織なだけに違和感が強い。


 反射的に顔を反らしそうになるクリストファーを土地神が両手で押さえる。


『童の瞳も良いのう。だが、この童と比べると面白みにかける』


 綺羅より格下に位置づけられたことにクリストファーは思わず反論していた。


『こいつより面白い人間はいないでしょう。なにせ、自分から進んで物になるような人間ですから』


「オレ、褒められているの?貶されているの?」


「今の言葉を聞いて少しでも褒められていると思ったなら、君の神経の図太さに感心するよ」


「あ、今のは褒めただろ?」


 嬉しそうに笑う綺羅をクリストファーが土地神の両手を外して睨む。


「私が近づけないからって調子に乗るなよ。後で覚えていろ」


「えー。オレ鳥頭だから、すぐに忘れるよ」


「そうか。なら鳥頭のくせにテストの点がいつも良いのは何故だ?」


「あれぐらい普通だよ」


 さらりと普通と言ってのけた綺羅だが、大学での成績はトップクラスでどんな難題の課題を出されても簡単にこなすことは有名だ。


「あれで普通と言うのか?そうか。どこかに槍はないか?」


 周囲を探し始めるクリストファーに綺羅が怯える。


「今のクリフって本当に刺しそうだから、そんな物騒なことを言うのは止めてよ」


「刺しそう、ではない。刺す、だ」


 土地神を無視して二人が言い争う。いや、争っているのはクリストファー一人で綺羅はノンビリしているのだが、そんな二人を止める人はいない。

 本来なら止める役割である影光は、二人が英語で言い合いを始めたため会話の内容が分からず、仲裁に入るタイミングがつかめない。そして、会話の内容が分かっているアクセリナは怒り絶頂のため関わる気がない。


 綺羅が緊迫感の欠けた声で首を傾げる。


「え?オレ、ここで殺されるの決定?」


「安心しろ。君が生きた痕跡から全て消してやる」


「いや、クリフがそれを言うと洒落にならないから」


「洒落ではない」


 クリストファーの冷徹な瞳に綺羅が顔を青くして腰を抜かしたように四つん這いでわたわたと動き出す。


「誰か助けてー」


 綺羅が逃げ腰で舞台から降りようとしたところで、土地神が堪えきれなくなったように笑い出した。その笑い声に二人の動きが止まる。土地神は笑ったままクリストファーに言った。


『訂正しよう。童も面白い。気が変わった』


 土地神は笑いを抑えると二人を見た。


『わらわの元に置くより童らの行く末を見たほうが面白そうじゃ』


 そう言うと土地神は綺羅の前に立った。


『解呪をしてやろう。目をつぶれ』


『え?』


 土地神の突然の発言に綺羅が戸惑う。そんな綺羅に土地神が意地の悪い笑みを向けた。


『早うせんと、また気が変わるぞ。わらわは、その瞳だけ抉っても良いのだからの』


『それは、止めて!閉じるから!』


 綺羅が慌てて瞳を閉じる。土地神が右手を綺羅の頭の上に乗せた。


『この者にかかりし呪よ。我の元に戻れ』


 その言葉と同時に綺羅の周囲に文字が現れた。その文字は一列となり綺羅の周囲をグルグルと周り始める。そして、そのまま土地神の口の中へと入っていった。


 順調に解呪が進んでいるように見えたが、突然、土地神と綺羅の間に炎の壁が現れた。


「うわっ!」


 驚いた綺羅がしりもちをつく。だが土地神は驚くことなく炎の壁を作りだした人へと視線を向けた。


『なんのつもりかえ?』


 舞台の下にいたはずのアクセリナが土地神の前に立っている。


「吸いすぎよ。誰が綺羅の力まで吸えとお願いしたかしら?」


 睨むアクセリナに土地神が笑う。


『ちょっと味見をしただけではないか』


「何の話……あれ?」


 起き上がろうとした綺羅が倒れる。アクセリナは水晶がついたネックレスを綺羅にかけた。


「しばらく動けないから寝ていなさい」


「へ?な……ん…………」


 口さえも動かせなくなったことに綺羅の目が丸くなる。話そうという意思はあるのだが体が動かせないのだ。


 アクセリナは綺羅を床に置くと土地神を睨んだ。


「人の物を勝手に味見しないでちょうだい。しかも、こんな状態にして。後始末をするのは私なのよ」


『解呪してやったのだから良いであろう?味見はその報酬じゃ』


「伊織ちゃんの体じゃなかったら丸焼きにしてやるのに」


 悔しそうに言うアクセリナに土地神が楽しそうに笑う。


『威勢が良いのう』


 その瞬間、土地神がアクセリナの目前に移動する。顔を突き合わせて妖艶な微笑みを浮かべた。


『本当はそちの瞳が一番、欲しかったのじゃが』


 その言葉を聞いてアクセリナも土地神に負けず劣らずの魅惑的な微笑みを浮かべる。


「この森、全部焼くわよ」


 美人同士のにらみ合いに沈黙が重く圧し掛かる。だが、意外なことに土地神がふいっと顔を反らした。


『飽きた。そろそろ帰るかの』


 そう言うと土地神はクリストファーの前に一瞬で移動した。


『わららは、この娘を気に入っておる。欲しければ、わらわを納得させることじゃ』


『は?それはどういう意味……』


 クリストファーが質問し終わる前に伊織の体が崩れる。このままでは床にぶつかる伊織の体をクリストファーは慌てて支えた。見た目より軽い体に驚きながらも声をかける。


『大丈夫かい?』


 その声に反応して伊織がゆっくりと瞳を開けた。光を反射しない黒い瞳は自分の体をクリストファーが支えていると気付いて顔を真っ赤にして騒いだ。


『あ……あ、あの……す、すみません』


 こんなに慌てる伊織を見たことがなかったが、いつもの雰囲気に戻っていることにクリストファーは安堵して笑った。


『よかった。体は大丈夫かい?』


『は、はい。大丈夫です、はい』


 クリストファーはバタバタと両手を動かす伊織の体をゆっくりと起こした。


『そんなに慌てなくていい。立てるかい?』


『はい』


 しっかりと立ち上がる伊織を見守っているクリストファーにアクセリナが声をかけた。


「いい雰囲気のところ悪いんだけど、こっちを手伝ってくれない?綺羅が自分で動けないのよ」


 そう言われてクリストファーがアクセリナの方を見ると、目をしっかりと開いたまま硬直したように床に寝ている綺羅の姿があった。


「何をしているんだ?」


 クリストファーの質問に綺羅が恨めしそうに視線だけを向ける。アクセリナがため息を吐きながら言った。


「土地神に力を吸われて動けなくなったのよ。元の力が少ないから味見程度の量でも吸われたら動けなくなるの。なのに、あの土地神は……」


 アクセリナの背後から怒りの湯気のような幻が見える。伊織が綺羅に近づいて頭を下げた。


『すみません。私の力を分けることができれば良いのですが……』


「いいのよ。伊織ちゃんは憑代になって力を使い切っているんだから。私の力を分けるから大丈夫よ」


『ですが……』


 伊織が心配そうにアクセリナを見る。そこに成り行きを見守っていた影光が歩いてきた。


『伊織、お前はすぐに休みなさい。客人、老いぼれの力でよければ少しお貸ししましょう』


 そう言うと影光は床に片膝をついて綺羅の胸の上に両手を置いた。


『は!』


 影光の掛け声と同時に綺羅を中心に風が巻き上がる。それに驚いた綺羅が声を上げた。


「うわっ!って、声が出る!でも、体は動かない!?なんで?どうなっているの?」


 ほっといたら永遠に話続けそうな綺羅の頭をアクセリナが叩く。


「少し黙りなさい。調子に乗って話していたら、また声が出なくなるわよ」


 そう言うとアクセリナは影光に頭を下げた。


「ありがとうございます。助かりました」


 すかさずクリストファーが通訳する。それを聞いて影光が軽く首を横に振った。


『いや、いや。わしが出来るのはここまでじゃ。悪いがあとは自力でどうにかしてもらうしかない。わしは伊織を休ませねばならんからの。先に失礼させてもらうぞ』


「はい」


 しっかりと頷くアクセリナに影光はすまなそうに笑うと伊織を連れて去っていった。ちなみに伊織は後ろ髪をひかれるように何度も振り返っていたが、最後は影光に促されて歩いていった。


 クリストファーが二人の後ろ姿を見送っていると、アクセリナが指示を出してきた。


「じゃあ、これ担いで部屋まで帰って」


 分かっていたこととはいえ、クリストファーの口からは自然と文句が出てくる。


「まったく。私は肉体労働には不向きなんだが」


 そう言いながら明らかに自分より大きな体をしている綺羅をクリストファーが肩に担ぐ。


「あら、意外といけるじゃない」


 感心したように言うアクセリナにクリストファーはため息を吐きながら立ち上がった。


「これでも体力作りはしているんでね」


「クリフは見た目より力持ちなんだよな。優しく運んでくれよ」


 クリストファーは背中で注文をつける綺羅をわざと乱暴に担ぎ直した。


「うわっ!優しくって言ったのに!」


「なら、黙っていろ」


 言い争いを再開しそうな二人の間にアクセリナが入る。


「さ、帰りましょ。まだ、やらないといけないことがあるんだから」


「わかった」


「はーい」


 こうして三人はおとなしく部屋に帰っていった。


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