第8話 灼熱の闘技大会・2

 「お前も、俺のこの姿を見れば思い出すだろうよぉ!」


試合開始直後にタナカがエヌエムを発動させる。

すると、元々かなり太かったタナカの全身の筋肉がみるみるうちに肥大化していく。

ついには、先ほどまでより二倍近く体格が巨大化した。


「どうだ!この俺の筋肉増強エヌエムは!お前と戦った数年前より増強できる量をさらに増やしたのだ!グハハハハハハッ!!」


タナカはジュリを見下ろして高らかに笑う。

しかしジュリは慌てる様子も無く、むしろ呆れ顔で


「ああ、思い出した。お前、士官学校の一番最初の戦闘実技訓練で私に手も足も出ずに負けたヤツだろう」


「ようやく思い出したようだなぁ!その通りだ!あれからというもの、女に負けたなんて噂が広まっちまったせいで学校にも居れず、気付けば社会の日陰者よ!

俺はあれから、いつかお前をぶちのめしてぇと思って生きてきたんだ!そんな時だ、お前を祭りの初日に街中で見たのは!もしやと思って出場してみりゃドンピシャってわけよ!!」


「ふん、くだらんな。私に負けたモノなど星の数ほどいるが貴様のように情けないヤツはそうはいない、自分の人生の責任を他者に押し付けて逆恨みするようなクズはな」


「ケッ、減らず口も相変わらずだぜ。だがすぐに黙らせてやる!俺はあの時よりさらに強いパワーを手に入れたんだ!

しかも以前の闘いでテメェのエヌエムも知ってる!恐らくはお前も肉体強化の類い!だが強くなった俺の筋肉にはもう通用しねぇ、もうお前に負けはしねぇ!」


タナカが凄まじい勢いで突進を繰り出すが、ジュリはサッと横に飛び退いて回避する。


「グフフ…いつまでも逃げられんぞぉ」


かわされたタナカがジュリに向き直り、またしても突進を繰り出す。

ジュリはまた飛び退くが、タナカは止まらずそのまま追い続けてくる。


「以前の敗北から貴様は何も学ばなかったようだな、やはり貴様はクズだ。いいか、私はあの時の試合で一瞬足りともエヌエムを使っていない、私は純粋に格闘技術のみで戦っていた」


軽快にタナカの追撃を避けながらジュリは話す。


「なんだとぉ!そんなわけがあるか!肉体強化も無しに俺に格闘で勝てるわけがない!今だってそうだ!それを証明してやる!」


「チッ、どうしようもないバカだ……貴様程度を倒しても何の手柄にもならんが姫様の前だ、特別に私のエヌエムを見せてやろう」


ジュリは一気に後ろに飛び退きタナカと距離をあける。

充分に距離が開いたことを確認し、腰に提げた刀をゆっくりと引き抜く。


「自慢の筋肉で受けて見せろ、死ぬんじゃないぞ?私が失格になるからな」


「なめやがってぇ!!潰してやるぅぅ!!!」


ついに怒りが爆発したタナカが、ジュリを殺すかのような勢いで迫る。

しかし、ジュリは慌てた様子も見せずに刀を構える。


「輝閃一刀流第一奥義…」


「くたばれぇぇぇぇぇ!!」


「瞬閃真一文字!」


ジュリとタナカが一瞬交差する。

タナカはジュリを捉えられず、何故か迫ってきた勢いそのままに舞台に倒れ付した。


「ふん、潰した刃ではこんな程度の威力しか出んか」


ジュリの持つ刀の刀身からは青白く輝く光の刃のようなモノが伸びており、元々の刀の長さを含めればさながら大太刀のような長大さを見せていた。

一方倒れたタナカには審判が駆け寄り生死を確認する。


「あ…い、生きてます!気を失っているだけのようです!従ってこの勝負、ジュリ選手の勝利です!!」


司会のその言葉に、何が起きたかわからずに静まり返っていた観衆も一気に盛り上がりを取り戻した。

ジュリはミナヅキのいる方の観客席に向かって一礼をすると舞台を降りた。


 「いったい何が起きたの……?」


待機場のツカサが呟く。

ジュリの凄まじい剣速があったにせよ、潰れた刃でたった一度切られただけであのような大男が昏倒するのは不可解に思えた。


「わからない……だが危険な能力なのは確かだ……」


ヒカリにも何が起きたのかはわからなかった。

しかし、あの青白い光の刃が危険だということだけは理解できた。


「それでは続いての選手、舞台上へお願いします!」


失神してエヌエムが切れたのか、小さくなったタナカが運ばれていく。

舞台の準備が整ったようだ。


「さて、次の試合は俺とガロンか……行ってくるよツカサ」


「ガロンがどうしたのかは解らないけど、お互い大きな怪我だけはしないようにしなさいよ」


「わかってる、なるべくそうするさ」


ツカサに背を向けて、ヒカリは舞台に向かって行った。反対側からはガロンが来ていた。

二人が舞台で向かい合うと、ヒカリが口を開く。


「ガロン、何があったかはわからないが気を悪くしたなら謝る」


「チッ、相変わらずムカつく野郎だぜ。俺とお前は友達でも何でもねぇ!馴れ馴れしくすんじゃねぇよ!」


「あのお二人とも……選手紹介をしたいのですが構いませんか…?」


睨みあう二人の間に司会がおずおずと割ってはいる。

ガロンは舌打ちで応え、ヒカリは無言で頷いた。


「ありがとうございます、それでは……お待たせいたしました皆様!第二試合の選手を紹介させていただきます!!」


観客席が再度ヒートアップする。

少し落ち着くのを待ってから司会は続けた。


「先ずは初参加のガロン・ワーロウ選手!!今大会唯一のロウ種にして、予選バトルロイヤルでは持ち前のスピードを活かして、一番多くの参加者を蹴散らした実力者であります!しかしそれもそのはず!

独自の調査によりますとガロン選手は義賊と名高いあのヴァロン盗賊団に所属していたとの噂があるのです!」


ほとんどが一般市民の観衆からは大歓声が上がる。

ツカサの言った通りヴァロン盗賊団は半ば英雄視されている節があるようだ。しかし当のガロンは機嫌悪そうに腕組みをして立っているだけだ。


「対するは、こちらも初参加!ヒカリ選手!不明なのは苗字だけでなく、その出身や来歴全てが不明の謎の選手であります!従って実力も未知数!もしかすると今大会のダークホースかもしれません!!」


「別に隠してるわけじゃ無いんだけどな……」


ヒカリは苦笑いするが、お構い無しに観客席は試合開始を待ちわびて盛り上がっている。


「それでは参ります!」


司会の声に気を引き締め、戦闘体制をとるヒカリ。正面のガロンも毛を逆立て体を前傾させる。

両者の間には張り詰めた空気が流れた。司会が片腕を上げ……


「第二試合!ガロン選手対ヒカリ選手!試合開始ぃぃぃぃ!!!」


司会の手が降り下ろされる。

それと同時にガントレットを出現させようとするヒカリ、しかしガロンはその僅かな間ですら隙だと言わんばかりに高速で接近する。

そのままガロンが鋭い爪の光る左手を振りかぶった。


「くっ!?」


ヒカリは後退という選択肢を捨て、まだガントレットの出現しきっていない右腕で防御姿勢をとる。

もし退いたらガロンのスピードに追いたてられジリ貧になる可能性を考えての選択だった。


「間に合え……!」


刹那の後、甲高い音が鳴り響いた。

ガロンの爪と、間一髪出現の間に合ったガントレットが鍔競り合う。

ギリギリと力比べが数秒続いたが、無駄だと判断したガロンが後ろに飛び退く。


この狭い舞台の上では、ガロン程のスピードの持ち主には何処にいても全てが間合いとなる。

一瞬でも気が緩めば、その瞬間にはガロンが仕掛けてくる。

しかし、以前のようなカウンターもガロンにはもはや通用しないだろう。


「観客に当たる危険がある銃撃は使えない……!拳打だけであの速さ相手にどう戦えば……!」


突破口が見いだせず自分から攻めていけないヒカリに対し、ガロンはヒットアンドアウェイを仕掛けてくる。

一撃打ち込み、すぐさま退く。舞台が平地である以上、森で戦った時のように飛び回るわけにはいかないからこその戦法であった。

しかし、いつ攻めてくるかわからない上に見切るのもやっとなレベルの速さで攻撃され続けていてはヒカリに勝算が産まれないのは明白であった。


「何か方法は……くぅっ!」


だが考える暇など与えないかのようにガロンの攻撃が断続的に続く。

活路も見いだせないままジリジリと追い詰められたヒカリはついに舞台角まで追い込まれてしまう。


「このままでは負ける……!」


こうなればカウンターに頼るしかない、

ヒカリがそう思い構えを取るとガロンが口を開いた。


「チッ、結局はカウンター頼みか、言っとくが俺にはもうそれは通じねぇぞ」


ガロンの言う通りだ。

あの時の、挑発に怒って判断の鈍ったガロンならまだしも、狩人のように冷静にヒカリを追い詰めていく今のガロンにタイミングを合わせてカウンターを撃ち込むのは不可能に思えた。


「期待外れだったな……!」


ガロンが身構える。

万事休すかと思われたその時、身構えたガロンの後ろに選手の待機場が見えた。そしてそこに座るヒルコの姿も。その刹那、ヒカリの脳内に微かな閃きが走った。

そうか、なぜ俺は攻撃に対して攻撃で返そうとしていたのだ、と。


「目付きが変わったな、今さら何ができるとも思えねぇが……」


左手を前にした状態でガロンに向かって構えるヒカリ。

それは誰の目にも、右手のガントレットの一撃を叩き込もうとしているように映る構えであった。


「終わりだ!あばよヒカリ!」


ガロンが一気に距離を詰める。目を見張るほどのスピードだ。

ガロンが右手を前にだす、その先の鋭利な爪を剥き出しにして。

ヒカリは必死にタイミングを合わせた。

そして、ガロンが間合いに入った瞬間右手を撃ち込む。


「見えてんだよ!」


やはりガロンはカウンターを見切り右手から身をかわし、そのまま右手をヒカリの胸に突き立てんとする。

しかし、それはヒカリの読み通りであった。


「今だっ!!」


ヒカリは右手を振り抜いた半身の体勢のまま、残った左手でガロンの右手を掴む。

そしてそのままその腕を有らん限りの力で、自分よりも後ろのほうにグイッと引っ張る。


「なっ!?」


自分のスピードに加え、突然体を引っ張られたことによりバランスを崩すガロン。

ガロンとヒカリは互い違いに体を密着させる形になる。


「くらえっ!!」


その体制のまま、ヒカリはガントレットの掌をガロンの背中に密着させる。

そして、本来であれば拳撃の威力を増大させるための火薬を起爆する。ガロンの背中で小規模な爆発が起きた。


「ぐおおっ!!?」


ガロンは爆発の勢いで背中を押され、そのまま場外に落下しかけるが、

なんとか体を捻り床に爪をたててブレーキとすることで難を逃れた。

ヒカリは勢いあまってそのまま前に倒れ伏すも、すぐさま飛び起きガロンと距離をあける。


「やりやがったな……!一発目はフェイクかよ……!」


「ああ、俺なりに少しは頭を使ってみたんだ」


ガロンの背中の表面での爆発であり規模も大したものでは無かったため、ダメージ自体はさほどでもなかった。

ヒカリのダメージと五分五分と言ったところか。


「だがそれももう通用しねぇぞ!」


ガロンがヒカリの眼前から消える。

ヒカリはすかさず防御姿勢をとった。


「こっちだ!」


ガロンは目にも止まらぬ速さでヒカリの背後にまわっていた。

防御姿勢をとったために、ガロンの姿を瞬間見失ったことが仇となったのだ。

ガロンはその凄まじい速さを載せた蹴りを繰り出す。背面とはいえモロに食らったヒカリのダメージは甚大だ。

なんとか体制を立て直し、ガロンに向けて構え直す。


「あ、相変わらず何て速さだ……まるで見えん……」


「これでわかったろ、あの時お前が俺に勝ったのはまぐれなんだよ!」


「かもしれないな……だがまだ勝負はついていない!」


防戦一方になってしまってはガロンに勝つことが出来ないと悟ったヒカリは、代償を払ってでも状況を打破するために自分から仕掛けた。


「だぁっ!!」


怒涛のラッシュを打ち込むが、ガロンは冷静に全てを見切り避ける。

しかし、それでもヒカリはラッシュを止めない。


「チッ、いい加減に……」


終わらぬヒカリの連撃にガロンがしびれを切らしかけた時、いきなりヒカリが大上段からガントレットを降り下ろした。


「うおぉ!!」


「そんな大振りな攻撃が当たるか!」


やはりガロンはあっさりとかわしてしまう。しかし、ヒカリの狙いは別にあった。

降り下ろされた拳がそのまま舞台に激突する。その瞬間、ヒカリはガントレットの火薬を爆発させた。

爆砕鉄拳が床を打ち抜き、石材が砕ける。ヒカリはそのままもう一度火薬を爆破した。


「なっ……!」


舞台床の石材が弾け、爆発の勢いで土煙となる。

飛び散った破片に一瞬目を背けたことで、ガロンはヒカリの次の動きを見失う。

さらに立ち昇る土煙によってヒカリを再発見するのが一瞬遅れた。


「オォォォォォ!!!!」


なんとヒカリは2度目の爆発の勢いに任せ拳を無理やり上段に戻し、

それをそのままもう一度ガロンに向けて降り下ろしていた。


「ぐおおぉぉっ!!?」


避けきれずガードするも、ヒットの瞬間にだめ押しとばかりにもう一度火薬を爆破させたガントレットの衝撃にそのまま地面に叩き伏せられるガロン。

鋼鉄のような堅さのガントレットで思い切り殴り付けられたダメージは半端ではなく、すぐに立ち上がることができない。

すかさず司会が10カウントを開始する。

このまま倒れていてくれとヒカリは思わず祈った。


「ぐっ……ぐうぅぅ!」


しかし、ガロンは歯を食い縛りながらなんとか立ち上がった。

だがヒカリの攻撃をガードするために構えた左手は途中から不自然な方向に曲がっており、骨が折れていることは明らかだ。


「も……もう棄権したらどうだガロン……?腕がおかしくなってるぞ……」


「へ、テメェだって今の攻撃で右手は使い物に……な、なんねぇんだろうが……」


ガロンの言う通りだった。

爆発の衝撃を利用して無理やり腕を上段に構え直したばかりか、更にそのまま腕をフルパワーで降り下ろし、最後にはだめ押しの爆破まで放ったのだ。ヒカリの右手は既に言うことをきかなかった。


「俺はまだなんとか闘えるが、右手が使えなきゃテメェはもう終わりだろうが……この勝負、やっぱ俺の勝ちみてぇだな」


「どうかな、最後までやってみなきゃわからないぞ……?」


強がって見せるヒカリ。

互いに動かない片腕をダランと垂らした不恰好な構えをとるが、ガントレットが使えないヒカリは有効な攻撃手段を失ったに等しいのに対してガロンにはまだ片腕と両足が残っている。

人間種とロウ種の素の身体能力については比較するまでもなくロウ種に軍配が挙がる。ヒカリの勝利は正に絶望的であった。


「まだだ、まだ何かできるはず……!」


必死で考えを巡らすヒカリだったがガロンは待ってはくれない。


「そら!さっさと参ったと言いな!」


ガロンはダメージでスピードが落ちたとはいえ、それでもまだ素早い速度で蹴りを放ってくる。

ヒカリは避けることも叶わず、無様に弾き飛ばされ舞台の上を滑った。


「くっ……ど、どうしたガロン……?蹴りに重さが無いぞ……?」


よろよろと立ち上がり、ガロンを挑発するヒカリ。

実際、ダメージ故かエヌエムの使いすぎか、ガロンもすぐさま追撃をすることはできず肩で息をしていた。

まともなダメージはたった二発とはいえ、後の一発がとてつもなく重たかったのだ。

あまりの衝撃にガロンにはまるで全身の骨がヒビ割れたように感じた。左腕は実際に折れているのだが。


「けっ……今にもぶっ倒れそうなツラで良く言いやがるぜ……」


ガロンがグッと身構える、最後の攻撃を仕掛けるつもりだ。

ヒカリにはもう打つ手は考えつかなかった。


「最後は……前のめりに……ってね……」


ほとんど無意識にその言葉が口から出た。

何故か懐かしい気がしたが、すぐにその感情は消え失せた。

ヒカリがガロンをカッと睨み付けたその瞬間、ガロンがヒカリに向かって突撃した。


「終わりだ!」


残った右手を握り締め、最後の力を振り絞りエヌエムを今できる最高速度まで加速し、ガロンはそのまま渾身の右ストレートを打ちこむ。

それに対しヒカリは体を思い切り仰け反らした。


「だぁあああああ!!!!!」


雄叫び一喝。

何を思ったかヒカリは歯を食い縛るとガロンの右ストレートに対し仰け反っていた体を思い切り前に出した。


「ふん!!!!!」


会場に重たい音が響く。

ヒカリの額がガロンの拳を受け止めていた。衝撃で裂けた額からヒカリの顔に血が伝う。


「ぐ、ぐぁあああ!!!」


先に動いたのはガロンだった。

指の骨が砕けたのか右拳は力なく開かれ、ガロンはあまりの痛みにたじろぐ。

しかし、ヒカリはそのガロンの胸ぐらを左手で鷲掴みにした。


「俺のぉ……勝ちだぁぁぁ!!!」


ヒカリは叫びながらガロンを力の限りにグッと引き寄せた。

そしてそのまま、今度はガロンの頭に向かって思い切り己の額を叩き込んだ。


「!!!!」


再び会場に重い音が響き渡る。辺りの地面には頭突きの衝撃でヒカリの血が飛び散っていた。

ガロンは頭突きをされた勢いのまま二、三歩よろよろと後ずさる。


「……ぐ………あ…………」


ガロンは意識を失い、そのまま仰向けに倒れる。それを見て安心したかのようにヒカリも前のめりに倒れた。

司会が慌てて二人に駆け寄り、生死を確認する。


「……大丈夫です!二人とも意識を失っているだけのようです!救護班は早く二人を医務室に!」


司会の言葉に、固唾を飲んで見守っていた観衆が再び熱狂し倒れた二人に惜しみ無い歓声と拍手を送った。

ガロンとヒカリは意識の無いまま担架に乗せられ医務室へと運ばれていく。


「只今の勝負、ガロン選手が先に意識を失った為、ヒカリ選手の勝利です!!白熱した試合を見せてくれた二人にもう一度大きな拍手を!!」


言われるまでもなく観衆達は大きな喝采を、通路の奥に運ばれていく二人に向かって送っていた。


[灼熱の闘技大会・続く]

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