第51話 戦車についての疑問
古代中国で最も重要な兵器とされたのが戦車だ。もちろん現代の戦車ではなく、馬がひく戦車、チャリオットの事である。春秋時代、平地での戦闘が多かったことから歩兵よりも重要視されていた。騎兵が登場するまで戦車は戦場の花形であると言えるだろう。しかし、戦車の弱点である俊敏さを兼ね備えていた騎兵の登場で、戦車は次第にその姿を消していった。鉄騎兵が現れる頃にはもう中国から戦車はいなくなってしまった。
ここからが本題。
三国志のドラマ、スリキンこと、『The three of Kingdoms』を見ていた時、官渡の戦いでの一幕で戦車が登場する。戦車は戦国時代になる頃から消え始め、漢代の頃までに消えたとばかり思っていたし、『三國無双』に戦車は登場せず、騎兵ばかりだったことも影響していたので不思議に思った。
初めはフィクションかとも思ったが、このドラマは比較的史実どおりの内容なので、わざわざ嘘を入れたとは考えにくかった。
気になって調べてみたところ、どうやら戦車は前漢代以降も度々使われているということがわかった。騎兵がまだまだ発展途上にある段階では騎兵に劣らぬ突破力が重宝されていたようである、同時に貴重な輸送手段、或いは歩兵を指揮する指揮者の乗り物としても用いられていたようである。
なので、ドラマの考証は時代的に何ら間違いはないことがわかった。
勉強不足を痛感させられたと同時にちゃんと乗っ取ってやってるなと感心させられた。
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