挨拶
実験開始を前に社長よりご挨拶
俺が社長のオルガノ・ハナダだ。
先ず最初に、礼を言わせてくれ。
こうして実験に参加してくれて、感謝する。
お前らがこれから参加するのは命がけの実験だ。
ここで得られるだろうデータは、今後の会社の安全プログラムに反映されることになる。
それは単純に効率化とか新しい商品とかいう話じゃねぇ、俺たち社員を、いやそれだけじゃねぇ、続く何千何万もの命を守るための大事な実験だ。
その最前線、一番危険なしわ寄せを背負わせること、ありがたいと思うと同時に済まないとも思っている。
その気持ちは、言葉だけでなく、報酬としても表すつもりだ。
だからどうか、頼む。
生き残ってくれ。
生き残って、言葉と報酬を受け取ってくれ。
……少し話が長くなりすぎた。
ここらで終わりにしたいと思う。
最後に、もう一度礼を、今度は参加するお前らだけじゃなく、この実験の準備にかかわった社員、研究員、その他全てのスタッフに礼を言いたい。
それと、実験が間に合わなくて、死んでいった者たちにも、だ。
…………ここまでみんな、よくやってくれた。
この日に間に合わせるためにみんな夜を徹して作業してくれたこと、ちゃんとわかってる。
ありがとう。
だがほどほどにな。
俺達にはこの実験が終わっても次があるんだ。
だから徹夜ばかりしてるとタカキみたいに…………まて、タカキって誰だ?
なんだ、この記憶は、俺は……いや、だが、そうだ、俺は。
触るな!
全部思い出したぞ!
俺は社長なんかじゃない!
俺はダン ブツ。
『しばらくお待ちください』
戦闘実験はっじまっるよー!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます