game07 決断
私は決断が迫られていた。
私は心美さんの瞳は常に真っ直ぐだった。
その日は私はすぐ決断はできなかったので、とりあえずやって見ることにした。
心美さんは、私にそれだけを告げると立ち去っていく。
「お互い人狼を必ず倒そうね」
笑顔でこっちを振り返り、そう言うと、そのまま私の部屋を後にした。
私はベッドの上でグッたりしながら、心美さんの言動を整理して、私なりに考えていた。
そのままあまり寝付けないまま夜が明けた。
朝の起床音で私は目が覚めた。
私はその日無事だったみたいで、いつものように朝の放送が鳴る。
「今朝、山本望夢様が無残な姿で発見されました。つまり、今朝監禁されたのです。それでは残った皆様今日も一日頑張ってください」
私は犠牲者よりも、昨日の心美さんのことや関口くんの言動が今もすごく引っかかっていた。
「考えてもダメ、今は人狼を探すことに集中しないと」
私は自分の顔を強く、両手で叩いて気合いを入れ直すと、部屋を出た。
朝食が目の前に用意されている。
私は食欲がなかったので、今日は牛乳だけ貰い、会場へ先に向かった。
私が一番乗りだと思ったら、関口くんと心美さんと一花ちゃんの3人組がいた。
確かに今朝監禁されたのは、関口組の1人、オタクっぽい山本望夢だったはずだ。
だとしたら益々本当に関口くんが人狼で間違いないと思った。
この瞬間、心美さんの言葉を信じて、私は関口くんを追い詰める心の準備を整えた。
そして、関口くん達のいる反対側、真正面に私は移動した。
すると、朝生き延びた総勢7名が全員、会場入りをしたのだ。
すると、昨日も進行をしてたメガネが場を仕切り出す。
「確かこの村には占い師という強力な役職が潜んでる。そいつは今日を含めれば2つ結果を持ってるはずですから、出た方が賢明だと思います」
そういうと、場が静まり返る中で、やはり心美さんが手を挙げた。
「私よ、ちなみに今日の人狼見つけた」
昨日の言ってた通りの展開になっていく。
現時点で名乗り出てるのは心美さんだけだから、心美さんが本物だと思う。
紛れもなく、誰もがそう思うはずだ。
「じゃあ、人狼は誰だったのかな?」
「関口あんたが人狼だった」
そう言うと、関口くんの目は驚いてるように見えた。
それは人狼だからか、まさか手懐けた相手が裏切るとは思わなかったからだろう。
すると、関口くんが何やら反論をする。
「おいおい、俺は市民だぜ、本物の占い師はいねぇのかよ」
見苦しい言い訳にも聞こえた。
私はこの時確信したのだ。
関口くんは正真正銘の人狼だということを、身をもって知った時だった。
そして、私は昨日の夜に心美さんと打ち合わせした通りに動くことにした。
「あの、じゃあなぜ、筒井さんを殺し、投票を3人分飼ったんですか?」
その質問に対して、答えてくれた。
「不要な人物を殺して何が悪いんだ。投票は飼ったが、人狼が誰なのかをはっきりさせるためだよ」
私には少し理解し難いものがあった。
関口くんは、何か知ってるような素振りを見せるが、それらしいことをしてこなかった。
「別に人狼と出た以上吊るしていいですよね?」
周りは関口くんの人狼について、何も言ってこなかった。周りも関口くんを人狼と思ったからだろう。
心美さんも何ひとつ支援してはくれず、私が攻め続けようとしたその時だった。
「ねぇ、俺が本物だよ」
神代くんが名乗り出てきた。
神代くんの遅れてカミングアウトは、一同要素外の展開になり、佐伯さんが神代くんに尋ねる。
「遅れて出た理由ある?」
「俺単純に人狼見つけてないし、初日の白結果、山本さんなんだけど、出たら噛まれると思ったから、渋った挙句に出たんだ」
たしかに、白結果しかない上に、初日の白通知が人狼によって噛まれてる段階で出てもあまり意味ないのかもしれないと思った。
私は素直に関口くんと神代の2人狼で終わると思ったので、そのまま関口くんを殴る。
「これは確定でいいんじゃない?占い師に出た神代くんは、人狼でいいと思うし、それなら心美さんが本物だから、必然的関口くん人狼になるし、関口くんみんなで監禁しようよ」
心美さんが何やらにんまりと隠れ笑みがこぼれていた。
一花ちゃんも胸に手を当てて心配そうに私の方見つめてくる。
私はその瞬間、空気が一気に入れ替わったのが肌にすごく感じた。
「茉凜さんは、なんでそうも音羽さんのこと庇うのかな?仲間だから?だって、僕は不思議に思いますよ?関口くん人狼過程なら、音羽さんは本物だけど、そしたら神代さんが不自然にならないかな?」
私は頭が真っ白になった。
意味がイマイチ理解出来なかったからだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます