京州署刑事課は普通じゃない

みずかん

第1話

悪戯心 (パート1)

京州県京州市京州警察署きょうしゅうけんきょうしゅうしきょうしゅうけいさつしょ


私の名前はアードウルフ!

今日から憧れの刑事課に配属されることになったの!


ウキウキしながら、署内に入っていった。階段を駆け上がる。

そして、4階のフロアを右に曲がり60m程進むと刑事課がある。


刑事課と書かれている札の部屋の扉を開けた。


「失礼します!今日からここに配属になったアードウルフです!」


「あっ!新人ちゃん?よろしくね!私はサーバル!!」


(刑事課って怖い人が多いのかなって思ったけど...、そうでもなさそう。良かったあ・・・)


「紹介してあげるよ!かばんちゃん!」


奥の左側の机から立ち上がって身を乗り出す。


「僕はかばんって言います。わからないことあったら、言って下さいね」


「は、はい!」


「よく来たね。ここの一応課長っていうのかな・・・、を任せられてるフェネックだよ」


「お世話になります、フェネックさん」


「君の席、手前の左側ね」


四つ並べられている机の、今自分が立ってる位置の左側が席だ。


「あれ?、右側は・・・」


「あー、あそこはねぇ...」


「おわっ!今日だっけ?新入りって」


その声で後ろを振り向く。


「もぉ、言ったじゃんカラカル!どこうろついていたの?」


「悪い悪い...、新人、よろしく、うちはカラカルだ」


「アードウルフです。よろしくお願いします」


「ここは前まで4人でやってたんだ、新しく来てくれて嬉しいよ!」


カラカルはその言葉通り、嬉しそうな顔を浮かべて見せていた。


「まぁ、ここはそんなに事件起きないから、大半暇かもしんねーけど・・・」


「カラカルさん、警察は暇な方が良いって、それ一番言われてますから」


少し呆れた様な口調でかばんが突っ込みを入れた。


「それも、そうだけどなあ~、ところで、アードウルフはどっかから飛ばされて来たの?」


「あっ、えっと、佐羽奈さばな警察署の広報部から来ました!」


京州県佐羽奈町、この県の西部にある田舎町だ。


「佐羽奈?私そこの出身なんだー!!」


サーバルが喜びの声を上げた。


「そ、そうなんですか?」


「うちも佐羽奈出身だよ。サーバルとは同級生さ」


「へぇー!カラカルさんもそうなんですね」


(同じ町の出身かぁ・・・、なんか親近感湧くなぁ・・・)


打ち解けて来たその時だった。


プルルルルル....


電話のベルが響いた。

卓上の受話器をフェネックが取った。


「はい、刑事課...。はい、はい、わかりました」


ガチャッ...


呂土ろつち地区のアパートで遺体が見つかったてさ。かばん」


「サーバルちゃん、行くよ」


かばんはそう言うとそそくさと外へ出た。


「あっ、待って待って!準備するから!」


慌てたようにサーバルも部屋を飛び出す。


「カラカルとアードウルフも、行ってね。特にアードウルフには色々教えてあげて」


「わかったよ、課長、行くぞ、アドっち」


「おわっ、はい!って、何ですかそれ!」


「あだ名だよあだ名」


ハハハと笑いながらカラカルは出て行った。

その後を追う様にアードウルフも続いた。






「・・・・・」


フェネックが取って見たのは、アードウルフの経歴書。

上から数日前に送られて来た物だった。











《京州市呂土地区》


署から車で30分程行った所にある。

閑静な住宅が広がる所だ。


刑事課の4人は現場のアパートへ到着した。


既に最寄り交番の職員と鑑識は到着していた。


「あっ、お疲れ様です」


「お疲れ様です、マーゲイさん」


親し気にかばんは挨拶を交わした。


「どうもー」


「お疲れっす」


サーバルとカラカルも慣れたように挨拶した後入った。


「あ、えっと、初めまして。佐羽奈警察署から今日配属された、

アードウルフっていいます」


「あぁ、どうも。鑑識のマーゲイです。しかし、災難ですね・・・。配属初日から・・・」


「えっ、でも、じ、事件はいつ起こるかわかりませんし・・・」


そう言いかけると、立ち上がり自分の側で小さく呟く。


「いや、そうじゃなくて、かばんさんに振り回されますよ」


「え?」


「あの人、ですから。ま、頑張ってください」


肩を二回ほど叩かれた。


「わ、わかりました・・・」



室内ではかばん達が一番最初に現場に駆け付けたシマウマから話を聞いていた。


「被害者は、タイリクオオカミ、漫画家です」


「漫画家?あれ、なんか聞いた事あるよ」

サーバルが無意識に顎を触る。


「あれだろ。ホラー探偵だっけ?」


「ああ、アレ描いてた人?」


カラカルとサーバルがそんな話をしている最中、かばんは

遺体の状況を確認しつつ、メモを取っていた。


机に伏した状態で倒れている。


(目立った外傷無し、部屋を荒らした形跡もない...

これは・・・?)


机の上にある、ほぼ完成しかけている原稿と、空になった陶器の器。


「かばんさん」


シマウマはかばんに駆け寄る。


「はい?」


「部屋に荒らされた痕跡は無く、昨日の夜の人の出入りも無かったそうです。

まあ、要するに密室って事ですけど」


「なるほど、密室殺人・・・」


アードウルフは玄関から上がった。


「すみません...、えっと、まず何を・・・」


そう言いかけた時、アレが目に入る。


「うわっ...、ちょっと待ってください・・・」


後ろをすぐさま振り返った。


「アードウルフ大丈夫?」


「アドっちって、広報だっけか・・・」


「いや、わかってますけど・・・、あの・・・」


刑事課に配属されるときから覚悟は出来てたけど、あまり得意じゃない。


「まあ、誰だって死んだ奴を好き好んでみるような奴は居ないけどな・・・」

(一人例外はいるけどな・・・)


「無理しないでね?」


「ええ、大丈夫です、大丈夫です・・・」


そんなやり取りをしている時にかばんがこちらへ来た。


「第一発見者は?」


「外に居ますよ」


シマウマからそう聞くと、二人を避けて外の廊下に出た。


「第一発見者はあなたですか?」


「あっ...はい...」


懐から、名刺を差し出す。


角河社かくごうしゃ編集担当...、アミメキリン...」


「私はタイリク先生の担当編集者です。

今日の朝の9時に原稿が締め切りで・・・、取りに来たらあんな状態で」


「見つけた時、部屋の鍵は開いてましたか?」


「いえ...、合鍵を使って入りました」


目線を下に落としながらそう話す。


「合鍵?」


「ええ、よく先生は鍵をかけて閉じこもってしまう癖があって・・・

私が原稿を取りに来ても、中々でない事があったんですよ。

だから大家さんに頼んで、作ってもらいました」


「では、9時に来て、合鍵を使って開けたら、あんな感じだったと」


「はい・・・」


「お伺いしますが、タイリクさん絡みで何か、トラブルはありましたか?

漫画家というご職業柄、脅迫状を受け取ったとか・・・」


「いえ、特に・・・。先生に関しては応援のメッセージばかりで・・・

優しい人ですよ。他者に対しては・・・」


「因みに、タイリクさん、何か食べていたようですが、何を食べていたがご存知ですか?」


「多分、"天ぷらうどん"じゃないですか?」


「うどん?」


「先生、原稿が完成間近になると天ぷらうどんを近所の蕎麦屋さんから出前で取るんです。

それがルーティンというか・・・」


その理由を聞いたかばんは目を瞑り、少し黙る。

微妙な風が髪を揺らした。


「なんで、蕎麦屋なのにうどんを注文してるんですか?」


「えっと・・・、確か、蕎麦が嫌いらしくて」


「そうですか。ありがとうございます」


かばんは頭を下げてから、三人の元へ行く。


「サーバルちゃん、カラカルさん、ここのアパートの人に聞き込みをしてください」


「わかったぜ」


「はーい」


素直に返事をし、部屋を出た。


「マーゲイさん」


「はい?」


「あの器の指紋採取と、あの第一発見者から念のため指紋の提出を」


「了解ですっ!」


(凄い・・・、流れる様に指示を出してる・・・)


アードウルフが感心していると、


「じゃあ、アードウルフさん。僕と一緒に来てください」


「わ、わかりました。って、どこに行くんですか?」


「下で待つだけだよ」


「えっ?」


かばんはそそくさと階段を降りて下に行ってしまった。


「ほらね、言ったでしょ。振り回されるって」


マーゲイがまた小さく呟いた。

アードウルフは仕方なく、頭を軽く下げてから階段を降りた。




「せ、先輩待ってくださいよ!な、なにをするんですか?」


「待つだけだって!」


笑いながらそう言う。


「待つって何を・・・」


すると、携帯を取り出し掛け始める。


「もしもし、フェネックさん?あの遺体の解剖するように

頼んでください。はい、お願いします」


ピッ


「あの、なんで解剖を?」


「遺体に外傷は無かった。という事は毒か、または別の何かが死因って思ったんだ」


(す、すごい・・・。見ただけでそこまで絞り込むなんて・・・)


また、彼女に度肝を抜かされる。


立って待ったまま、20分くらい経った。

すると、一台のバイクが前の通りに止まった。


「あれ?何かあったんですか?」


「お待ちしてましたよ。蕎麦屋さんの方ですね」


「は、はぁ・・・」


「申し訳ないのですが、あの器は証拠品として預からせていただきますね。

お話しを伺いたいのでお店の方まで行ってもよろしいですか?」


「えっ・・・?」


「え・・・?」


アードウルフも理解が追いついていない。









かばんとアードウルフは蕎麦屋に来た。

目の前には大振りの海老が乗った天ぷらうどんがある。


「・・・・」


「頂きます」


そう言ってかばんはうどんを啜り始めた。


「あの、先輩・・・、私達うどんを食べに来た訳じゃ無いですよね・・・」


「早く食べないと、延びちゃうよ?」


(マーゲイさんの言う事が何となくわかった気がする・・・)


「・・・しかし、あの先生が亡くなられるとは・・・」


重い溜め息を吐いた。


「リカオンさん、タイリクさんはこちらに良く注文してたんですか?」


アードウルフは何となく聞いてみる。


「ええ、あの人いっつも天ぷらうどんで。しかも海老天を2つ付けてくれって言って

ホント、オーダーキツいですよって、言ったんですけど・・・。どうしても2本がいいって懇願されて、仕方なくあの人の注文には2つ入れてました」


「そうなんですか・・・、あのっ、因みに昨日は何時ごろに電話が?」


「ここの閉店が19時で、昨日は18時45分に電話がありましたよ」


「あっ、ああ、そうですか。ありがとうございます」


そう呟くとアードウルフもうどんを啜り始める。


「因みに、タイリクさんの食べ終わった後っていつもどんな感じでしたか」


かばんが奇妙な質問をしたので、思わず目線を上げて顔を見た。


「汁が残ってましたよ。エビの尻尾も」


「七味は?」


「えーっと・・・、掛かってたと思いますね・・・」


「後、うどんを何故注文していたか、わかりますか?」


「ああ、私も一度気になって聞いたんですよ。そしたら、そばアレルギーだって・・・

まあ、ウチは蕎麦とうどんは別の鍋で茹でてるんで、問題ないと思うんですけど」


「なるほど。ありがとうございます」


私はうどんの麺を持ち上げていた箸を戻した。


「そばアレルギー・・・、関係あるんですかね?」


そう、先輩に尋ねてみたが何故か悪い事を企んでるように

顔に笑みを浮かべていた。


「海老食べないなら貰うね」


箸を持って、私のうどんから海老を貰った。


「あっ、ちょっと!」


「あっ、そうだ。これで、サーバルちゃんに"あの部屋で海老の尻尾と七味唐辛子を探して"って伝えて」


代わりに携帯を差し出された。


「は、はい?それって、まるで・・・」


「奢ってあげるからさ」


(やっぱり・・・、色々ヤバい人だ・・・)


仕方なく携帯を受け取ると、一旦外に出て電話を掛けた。







《京州署》


一旦全員、京州署に戻り報告が行われた。


「まず、聞き込みした結果を伝えるぜ。

どうやら、被害者は家賃を滞納していて、ちょくちょく大家のアリツカゲラと揉めていたらしい」


「後はね・・・、かばんちゃんの言ってた海老の尻尾も七味唐辛子も見つからなかったよ」


「ありがとう、サーバルちゃん。

皆に聞きたいんだけど、海老の尻尾って、全部食べる?」


「・・・・食べないだろ普通」


「普通食べないね、私も食べないよ」


「えっ、た、食べませんよ?」


「だよね。という事は、後は・・・」



ガチャッ・・・


「解剖結果がでたよー、被害者から、そばを摂取した痕跡が見られたよ

死亡推定時刻は昨日の19時から20時の間。んで、死因は呼吸不全による窒息死だってさ」


「フフッ...」


静かにかばんは笑った。


「あっ・・・、やっぱり」


私も察し付いた。


「犯人は、タイリクさんに蕎麦アレルギーを引き起こす物をうどんに混入させた。

さて、それは・・・?」


「まさか、七味唐辛子?」


カラカルがそう答えると、かばんは肯く。


「蕎麦の実、もしくはそば粉を七味唐辛子の中に混入させた。

それを摂取したタイリクさんは、呼吸困難に陥った」


「海老は?」


「七味唐辛子は振りかけると、上に浮上するモノと、下に沈殿するモノがある。

そして、そば粉は蕎麦湯としてお湯に混ざる。当日、そば粉が汁に溶けていて、それを飲んだら・・・」


「あっ、もちろんそれでアレルギーを起こしちゃうし、

七味を残してたら、一緒に蕎麦の成分が残っている可能性が高いね」


「サーバルちゃん鋭いね!」


「いやー、それほどでもないよ~」


照れくさそうにする。


「犯人は、そばを混ぜた痕跡を消す為に、一度器から汁や海老の尻尾を全部下水道に捨てて洗った。

そして元の場所に置いた。そして、七味唐辛子も回収したんだよ」


「でも、そしたら、タオルとか、いろいろな物に指紋が付いちゃうんじゃ・・・」


私は疑問を投げかけた。


「フェネックさん、鑑識からは何か連絡来てますか?」


「えっとねー・・・、あの部屋にあるものから怪しい指紋は無かったって」


「えっ、無い・・・、どうするんですか?」


「アードウルフさん、今回の事件は非常に簡単です。

まずは、あの人があのことを知っていたか、知らなかったか、それだけです」


「あのあのって、いったい何ですか・・・」


「かばんはもう犯人の目星がついてるって事さ」


隣のカラカルが肩を叩いた。


「明日、その人の所に聞き込みに行きます。

アードウルフさん、一緒に来てくださいね」


真向いのかばんは笑顔でそう言った。


「えぇ・・・」


ただ私は、困惑するほかなかった。











《呂土地区》


ピンポーン


「はい・・・」



「朝早くすみません。京州署のかばんです」


「アードウルフです・・・」


「お話を伺いたいのですが・・・、よろしいですか、アリツカゲラさん」


「えぇ、どうぞ...」


少し、困った顔をしていたが、かばんたちを室内に招き入れた。

整頓された部屋、茶色の小さなテーブルにお茶を置かれた。

しかし、かばんはお茶に手を付けず、単刀直入に話を始めた。


「アリツカゲラさん、タイリクオオカミさんと家賃のことで揉めていたそうですが・・・」


アリツカゲラはハァーと息を吐いた。

一旦下を見てから話し始める。


「確かに、あの人は家賃をちょくちょく滞納して、

偶にですけど言い争いになることはありました。

けど、遅くても3ヵ月以内には支払ってくれていたので・・・」


「へぇ・・・。その他に個人的な付き合いはあったんですか?」


私は個人的な興味で尋ねる。


「・・・正直に言いますと、喋りが上手いんですよ。

それで、話してるうちに仲良くなりまして...、前に一回旅行に行ったんですよ」


「旅行ですか...」


かばんさんは内心驚いたような目をしていた。

いや・・・?嬉しそうな目?

わからない。


「北の方に行ったんですけどね・・・」


「因みに、旅行中何か、そうですね、食べ物とかでなんか聞いてませんか?」


「ああ。タイリクオオカミさんそばアレルギーだそうですね。

私と旅行先の食堂に行った時、そう仰ってました。

ちょっとでも食べると息が苦しくなるとか言ってて・・・」


「わかりました。それで、一昨日の19時から20時の間は何をしていましたか?」


「えっと、その時間帯は夕飯を作っていましたよ。この部屋で。

一人暮らしなもんですから、証言できる人はいないんですけど」


笑って見せた。


「わかりました。十分です。ありがとうございます」


かばんはそう言って変える準備を始めた。

なんか、あっさりと終わって、なんかこんなものでいいのかと

違和感を覚えた。

先輩は部屋を出てしまったので私は部屋を出た。


「えっ、先輩・・・」


「もう完璧だよね」


あどけない笑顔を見せる。


「は、はい?」


「犯人、誰だかわかったよ」


「ほ、本当ですか!?」


信じられない。小出しにしか情報を聞いて無いのに。


「でもね、まだ確実な証拠が無いんだ。

だから、その本人の所へ言って聞き込みするよ」




≪角河社≫


出版社は初めて来た。

社内では多くの人が机に向かってデスクワークをしている。

警察より忙しそうだ。


「お仕事中すみません、アミメキリンさん」


「ご用件は何でしょうか・・・」


「すみません、単刀直入にお尋ねしますが、オオカミさんとはどんな関係でしたか?」


「関係って・・・、私は編集者、そして漫画を描く先生。それ以外の何物でもないですよ」


「では、先生は優しかったですか?」


「えっ?」


「あなたにとって」


純粋な目でキリンを見つめた。


「別に普通ですよ。そんな騒ぐ様な関係じゃないです」


床の方に視線を一瞬落とした。その瞬間をかばんは見落としてはいなかった。


「では...、先生が何故、うどんを食べていたかは」


「そばが嫌いだったからです...、それがどうしたんですか?」


「そうですか、最後に一つだけ。3日前の19:00から20:00はどこで何をされてましたか?」


軽いため息をキリンは吐いた。


「3日前は...、19時に会社を出て、19時40分には家に着きました。

その間の時間は車を運転していました」


「もう、大丈夫ですか」


「ええ。すみません。貴重なお時間を取らせてしまって」


笑顔でそう応対した。

私はそのやり取りを後ろで見ていた。


「さ、アードウルフさん、署に戻りますよ」


「あっ、えっ、もう?えっと、もっと聞かなくていいんですか?」


「もう十分です」


そそくさと出版社を出て、車に乗る。


「今までの聞き込みで、犯人がわかりました」


「私にはさっぱりわからないです...」


「署に戻って令状を取ります」


そう言ったかばんの顔を見ると、どことなく幸せそうな顔をしていた。

逆に私はその顔を見て、少し寒気がした。


「アードウルフさんなら、誰が犯人かもうわかりましたよね・・・?」


「だ、だからわからないって言ってるじゃないですか!!」


何なんだこの人は。

私は、とんでもない人に出会ってしまったなぁ・・・


―――――――――


【キャラ紹介】


かばん/警部補


京州刑事課の敏腕刑事。頭の良い天才。他人には優しく、礼儀が良い。

誰に対しても敬語を使う癖がある。

実は、別の場所から左遷させられた。過去にはある出来事が?

謎の多い存在。


サーバル/巡査部長


かばんが来た当初はかばんとコンビを組むことが多かった。

現在はカラカルと組むことが多い。

天然で色々な物事をオーバーに受け取りやすい性格。

かばんのことを、かばんちゃんと呼ぶ。(かばんも彼女の事をサーバルちゃんと呼ぶ)

かばん同様、謎に包まれた過去を背負っている。


カラカル/巡査部長


サーバルとは同級生。正義感が強い。

大雑把な性格。彼女のデスクはいつも散らかっている。

あだ名をつけるのが好きで、アードウルフの事を“アドっち”と呼ぶ。

因みにサーバルは“バル”、かばんを“ルイさん”と呼ぶ。

フェネックに対しては“課長”と呼ぶ。

陸上の大会で記録を残している。

高校時代にあった事件がきっかけで警察官になる。


フェネック/警部


刑事課の課長。かばんに次いで頭が良い。

冷静で、あまり口数は少ない方の性格。どんな状況下であっても慌てる事は無い。

彼女もまた高校時代のある事件が警官になるきっかけにもなっている。


アードウルフ/巡査部長


警察に入ってからしばらくは、広報部にいた。

その為、死体は苦手。

彼女が広報部から京州刑事課にやって来たのには、京州署の署長が関わっている。

因みに、こっちへ配属されるときに、巡査部長に昇格した。

偶に言葉がつっかえる。

京州署に来てからはかばんの目にとまり、かばんとコンビを組むことが多くなる。

その影響か、奇才な閃きをするようになる。

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