第3話 再びの出会い

駅長1日目

 今日から一週間駅長か・・・喜びと不安が重なり合うという、何とも変な気持ちだ。

「とにかく頑張らないと!」

「おはようございます!久留米方面のお客様は1時間間隔運行の代行バスをご利用下さい!」

「おっ駅野、元気が良いな」

「当たり前です先輩!若いから頑張らないと!」

「でも、やり過ぎは禁物よ」

「あっ絵里先輩!おはようございます!」


彼女の名前は綾瀬絵里。かしこい、かわいい先輩だ。おまけにすっごく優しい。

「そういえば、始発列車のお客さん、知り合いなんだけど・・・」

「何でこっちを見るんですか・・・」

「いや、駅野君はあの子のことどう思ったのかなーって」

「まぁ確かに可愛かったなーとは思いましたけど」

「やだー駅野君一目惚れ?」

絵里先輩は自分を楽しそうに叩いてる。

「あれ?列車が到着するわね・・・改札の準備しないと!」

先輩はCTCを見て慌てて改札準備に取り掛かっていた。自分もホームに向かった。


「ご乗車ありがとうございました!終点日田、日田です。久留米方面おいでのお客様は代行バスをご利用下さい終点日田です」

「あれ?あの時の駅員さん!」

「あっ君は!」

「あの時は助かりました!では!」

行ってしまった・・・あの子また明日も来るかな。              続く

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