第13話糸杉、日傘、メメントモリ2018.04.07
糸杉の立ち並ぶ街道を、君は僕の前を行く。
白いワンピースに、白い日傘。時折吹く強い風が、君の姿を見せてくれた。
「どう? カミーユにみえる?」
メメント・モリとでも言わせたいのか?
でも、それを言うわけにはいかない。
「日傘で見えないね。そばに来てくれないと」
そう、僕はあきらめない。
***
今週のお題は、やたら死を感じさせるものがおおいですね。
糸杉は死のイメージが私の中では強く出ています。調べた花言葉は死・哀悼・絶望。
メメントモリはそのまま『死を想え』。
日傘は、白が真っ先に浮かびました。検索すると日傘の女。そう言えば、宮崎監督の「風立ちぬ」も、そうでした。
いろいろ検索できるけど、どれも死の匂いが感じられます。
というわけで、設定は死に関することかなと思いました。
でも、どうつなげるかですね。
単純に糸杉を日傘にして佇む光景も考えましたが、何となく日傘の女のイメージが忘れられませんでした。
というわけで、そのまま登場していただきました。
やはり、結核というわけにもいかず、長らく闘病中の妻なり恋人という関係を考えました。でも、今回はあえて妻。日傘の女もそうでしたので。
先を歩く妻を、そのまま先立つイメージを表す感じかなと思い、そこが浮かんできました。そうなると、日傘が邪魔だなと思ってしまう。でも、日傘はいいアイテムでもありますので、それをどう扱うかを考えました。
時折吹く強い風で、白装束の妻を見てしまう感じがいいのかも?
じゃあ、いっそのことモデルさん本人に見せて、妻からの暗示にしてみるかな?
そう思った時に、僕が抵抗するようにしてラストにしようかという流れで落ち着きました。
実は、メメントモリを使わずに、日傘を閉じて糸杉のようにして刺すという別話も考えましたが、痛そうなのでやめました。
でも、今更ながら思うのですが、違う気分の時に同じお題を見たら、多分違う感覚で書くのだろうなと思います。
これって本当に日記ですねぇ。
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