詩など

猿の退化系

教科書

教科書を広げているきみがいる。


何の教科書だろう。気になって覗き込んだ。


これは難しい。幾何学の教科書だね。


ぼくは算数が得意だから教えてあげようとした。


でもきみは全然聞いてくれない。


呆れたぼくは自分の本を読むことにする。


読書は一人でやるものだけど、一人でやると眠たくなる。


自分の手でページをめくるのはなんとも億劫だ。


ちょっと眠っていようかな。


すぐに見かねたきみが起こしてくれるはずだから。

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