Tales of masquerade２～時空の守り人～

１６～月夜に想う～・おまけスキット

～危険があぶない？～

メリーゼ「アングレーズさんが予知したわたし達の危機って、いったい何なのでしょう……？」

クローテ「ただ漠然とよくわからない危機に備えるのもな……」

アングレーズ「ごめんなさい。あまりはっきりした内容は視えなかったの」

モカ「たとえば、歩いていたらいきなり大岩が転がってくるとか」

ブオル「まぁ、場所によってはありえるか？」

モカ「頭上にタライが降ってくるとか！」

クローテ「それはどういうシチュエーションなんだ」

モカ「じゃあじゃあ、町中で唐突にベルトやらが切れて男性陣のズボンがストーンと落ちるとか！」

ブオル「それ違う方面の危機！」

クローテ「状況がよくわからん」

アングレーズ「そんな危機だったら面白かったのにねぇ」

カカオ「いや、面白くねーから！」

～マナスポットへ～

メリーゼ「お父様を回復させるため、セルクル遺跡のマナスポットへ行きましょう」

フィノ「あ……」

アングレーズ「どうかしたの？」

フィノ「ええ、昔みんなで旅をした時もマナスポットの調査に回った時があって……セルクル遺跡にも行ったことがあったな、って」

ワッフル「忘れるなよ。そこで初めてお前と俺が出会ったんだぞ、フィノ」

アングレーズ「あら、じゃあふたりにとっては想い出の場所なのね」

月光の女神『けどその時ってまだワッフルも生意気盛りのちびっこで、フィノ達にケンカ売ってこてんぱんにされたんじゃなかったっけ？』

ワッフル「うっ」

フィノ「去り際のワッフル君にひどいこと言われたのはよく覚えています！」

ワッフル「うぐっ……」

月光の女神『藪をつついてヘビ出しちゃったわね』

アングレーズ「セルクル遺跡……行くのがちょっと楽しみになってきたわ」

メリーゼ「ですね」

～“デュー”という人～

カカオ「デュー、って人はモカの父ちゃんなんだよな？　その人のことを語る時みんな同じような風に言うよな」

メリーゼ「わたしやクローテ君にとっては騎士団長ですけど、やっぱり仲間の目線だといろいろあるんですね」

月光の女神『そりゃあねぇ』

フィノ「いざという時はとっても頼りになるんですけどね」

ワッフル「……」

月光の女神『あらやだ、他の男の話したら途端に不機嫌になっちゃってこの子ったら』

モカ「ジェラシーだ、ジェラシー！」

ワッフル「うっ、うるさい！」

アングレーズ「でも実際、実はちょっとはそういう関係だったり……しないのかしら？」

フィノ「えっ、デュー君と？」

モカ「あ、気になるー！」

ワッフル「ど、どうなんだ!?」

フィノ「どうって、わたしと出会った時のデュー君、まだ子供だったし……」

ワッフル「子供……」

月光の女神『当時さらに子供だった誰かさんも相手にされるどころか、気付いても貰えなかったもんねぇ』

ワッフル「あ、安心したような複雑なような……」

アングレーズ「うふふふ」

～女三人寄れば……～

モカ「女子も三人で華やかになったよねー」

メリーゼ「華やか……そうですね、アングレーズさんが来て一気に華やかになった気がしますね」

アングレーズ「あらぁ、ありがと♪」

モカ「これで思いっきり女子トークもできるね！」

アングレーズ「メリーゼちゃんとはそういう話はしてなかったのかしら？」

モカ「メリーゼ姉は剣術のことばっかりなんだもん。それかカカオ兄のこと」

メリーゼ「え？」

アングレーズ「あらあら、そうなの？」

モカ「今日はカカオ兄の戦闘中の動きが良くなかったとか、ズボンの裾が破れてたから後で縫わないととか」

メリーゼ「だって、動きや服装に乱れがあったら気になりますし。カカオ君は動きが派手だから目につくんです」

アングレーズ「……ねぇ、もしかしてこれ自覚とかないの？」

モカ「ないんだなぁ、これが」

アングレーズ「まあ、困ったわねぇ」

モカ「ねー」

メリーゼ「？」

～むさくるしい～

ブオル「なんかむさくるしいって言われたら急に気になり始めたなあ。俺、暑苦しくないか？」

クローテ「ブオル殿は気になさらなくていいんです。カカオだって自分を棚上げしているんですから」

カカオ「まあ、言われてみりゃそうか。わりぃな、おっさん」

ブオル「いいんだよ。確かに一部屋に男が四人もいたらむさいもんな」

ガレ「男の色気むんむん部屋でござるな！」

クローテ「男の色気むんむん部屋!?」

ブオル「なるほど、ポジティブに捉えればそうなる……？」

カカオ「そこ感心するのかよ」

ブオル「よし、ここはひとつホイップもメロメロなおじさんの色気をアピールしていくぞー！」

ガレ「それがしも負けぬでござるー！」

カカオ「なんだこの流れ!?」

クローテ「男の色気、男らしさ……私にもそういうものが欲しかったな……」

ブオル「リ、リアクションに困るな」

カカオ「そこで地味にヘコむなよ……」

～ガレの想い～

カカオ「へっくし！」

ガレ「およ、冷えたでござるか？」

カカオ「あー……まあ、温度差激しいからな」

ガレ「風邪を引いては一大事、早く宿に戻るでござるよ」

カカオ「だな。いや、まてよ……？」

ガレ「へ？」

カカオ「その手とか尻尾とか、あったかそうだなーって思って」

ガレ「それならこうやって両手で顔や首まわりを挟めば……」

カカオ「おおー、あったけえ！　もふもふだー！」

ガレ「……」

カカオ「……ガレ、どうした？」

ガレ「やっ、いや、なんでもないでござる！」

カカオ「そっか？」

ガレ「…………必ず、お守りいたす」

カカオ「なんだよ？」

ガレ「なんでもござらぬ」

カカオ「変なヤツだなあ」

ガレ「にゃははー」