第5話 お告げ

羽田空港からレンタカーを借りて車を走らせる。

不思議と他の有名な観光地には寄ろう、とは思わない。

ただひたすらT神社へ車を急がせる。

山道に入る。

やがて分岐にさしかかる。

通常カーナビは「実際の交通規制に従って走行してください」というアナウンスがコース設定をした直後に流される。

ところが…

カーナビでは右になっていた…が……

その時。ポンッポンッポンッと続けて音がなる。

音がなった直後「実際の交通規制に従って走行してください」とアナウンスが流れた。

車を止めてゆっくり前を見るとカーナビでは右になっていたがT神社への道案内の看板があり、そこには左折の矢印が書いてあった。

看板の通りに左折し、T神社へ着く。

本殿へ参拝し、お隣にある摂社m神社へ参拝。

この時また、びっくりしていた。

そうだ。先日夢で見た三方を差し出しされたあの本殿の場所と全く同じだったのだ。

「やっぱり呼ばれたんだな」と自覚した私は更に奥に行く。

神社の由来になった摂社T社につき参拝する。

すると後ろで『私が呼んだ』との声がかかる。

後ろを振り返っても誰もいない。

『私は大己貴命である。お前は、これから結婚する。大丈夫だ。子供も出来る。我々はどんなことがあってもお前を必ず守る。大丈夫だ。大丈夫だ。大丈夫だ。』

と仰られた。

私は心の中で会話をしてみた。

『どうして私をお守りになられるのですか?』

すると、『お前は守らなければならない人間なのだ。だから守らなければならない。大丈夫だ。我々はお前を守る。』

その言葉を聞き、よりしっかりやらなくてはならないという使命感が高まった。

T神社参拝後は、空港へ戻り、羽田空港へ着いて、新幹線に乗り換えて帰宅。

翌日中年男性理事に相談。

『あー。やっぱりそうか。お前は期待されているんだな。』

『ガンバレ!ガンバレ!』

その月の下旬。

夢の話。

私の周りの知り合い、友人含めて全員出て来て『しっかりやれ!しっかりやれ!しっかりやれ!』と言われる。

その数日後、天狗を祭る神社へ参拝。

すると天狗らしき声が聞こえてきた。

『私が呼んだ。しっかりやれ!しっかりやれ!』

そこでも言われた。

この時はまだなんのことだかわからなかった。

数日後…

今度は実家である神棚に不思議なことが起きた。

それは普段家の後ろ側にある勝手口。

勝手口の上にはトタン屋根がある。

その屋根の隙間からスズメが飛んできて、家の中でぐるぐると飛び回り神棚に留まった。

そのスズメは再び飛び出してぐるぐると部屋の中を飛び回り勝手口から出て行った。

そんなことが二日間連続で起きた。

するとこの二週間後想像もしていないことが起こった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る