第11話


 ベッドの上で目を覚ます。

 カーテンを開けると、夜が明けていた。

 ベッドの縁に腰掛けて、自分を確認する。

 私がいる。

 起き上がって鏡を覗き込む。

 瞳の中。

 そこに、私がいる。

「ありがとう」

 私は言う。

「さようなら」

 私は言った。

 またいずれ会いましょう。

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