第1話 Welcome to ようこそ…

「はじめまして、私は[202《フレンズ》プロダクション]というアニマルガール専門の芸能事務所のプロデューサーです。

この度は従来のモデルや俳優に加え、新たにアイドル部門を新設し、さらなるパークの魅力向上に努めて参ります...」


「みたいな感じですかね?」

「自己紹介はバッチリね、後プロジェクトの説明、頑張って!」


私は今、新人アイドルプロジェクトの最終承認に向けて取り組んでいます。

これが終われば、いよいよ本格的にアイドルプロデュースが始まります!

ちなみに、今私が話しかけた人は事務員のミライさん、仕事も速くとても頼りになりますが、動物のことになると話が止まりません。

「それでは、行ってきます」


...


ふぅ、これで正式にプロジェクトがスタート出来る、早速宣伝しなきゃ

あれ、事務所の前に人...けものが

「ここにアイドルがいるのー!?すっごーい!ねぇ入っていい?」

「駄目に決まってるでしょ、早く行くわよ」

綺麗なスタイル...アイドルにも興味ありそうだ、スカウトしてみよう

「あの、アイドル志望の方ですか」

「いや、全然違いますが...」

「はいはーい!私、アイドルに憧れてサバンナから来ました!」

「ちょっと!...お騒がせしてすみません。」

「いえ、実は今ちょうど新人アイドルを募集しているところなんです、これをどうぞ」

「これは名刺...って事務所の人!?それにアイドル募集って」

「アイドル...本当にアイドルになれるの!?PIPみたいに歌って踊れるアイドルに!?」

「はい、後日事務所の方に来ていただいて手続きすれば。」

「と言うことはわ、私も!?いや」

「へぇ...私がアイドルって、夢みたい!」

「それに、サーバルも本当にアイドルになれるか分かんないよ?ただでさえ人前で転んだり怒られたりしてるんだから」

「そ、そこは何とかするよ!」 

「ふふ、来てくれるのが楽しみです」


数日後


結局一緒にアイドル事務所に行くことにしたわ。

わ、私がアイドルになりたい訳じゃないからね!ただサーバルが気になるだけなんだから!

「失礼しまーす!す、すっごーい!ここが"じむしょ"なんだね!」

「想像していたより狭いな...ここにモデルやアイドルが集まるのか、少し不思議だな」

「あ、お待ちしてました!どうぞこちらへ」


「まずは改めて、二人の自己紹介を」

「私はサーバルキャットのサーバル、です!特技はジャンプ、趣味は喋ったり寝ること、です!」

「私はカラカルです。特技はサーバルと一緒でジャンプよ。」

「歌とかダンスとかは得意?」

「体を動かすのは好き、です!」

「私は、普段そこまで動かないから…」

「そう言っても、カラカルの身体能力は凄いから!」

「ふむ、よし、二人とも合格だ」

「「やったー!」」

「でも、これからが本番だぞ。レッスンに営業、アイドルとして乗り越えなければならない課題は多い。出来るか?」

「大丈夫!どんな事だって乗り越えるよ!」

「そうか、私もアイドルのプロデュースは初めてだ。一緒に頑張ろうな」

「おう、一生懸命取り組むぜ。」


こうしてサーバルとカラカルの二人が、202プロ初のアイドルとして加入した。

デビューに向けて、私も頑張るぞ!

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