第40話 愛の形

「男ですね…」

「そうね…両方ね…」


 稀なケースではあるが、男2人で泊まる方もおられる。

「出張中ってこともあるよ」

「なるほど…可能性の一つではありますね」

「まぁ、アレね…詮索しないでさ…ねっ」


 Pururuurur……

「内線ですね」

「そうね507ね…角部屋」

「さっきの男部屋すね」


「はいフロントです」

「ゴム2個追加とローション追加」

「はっ?追加?ローション?」

「ゴムだけでいいです」


「追加だってよ…追加OKだったっけ?」

「いいですよもう…怖いですよ…持って行きましょうよ」

「ローションも、って言ってたよ、いや、いらないみたいだけど」

「ローション?男同士でローションって何に使うんですか?」

「考えるな!! とりあえずゴム持ってくよ俺」


「嫌ですよ、俺、あの部屋掃除するの」

「大丈夫だ、俺達は後2時間…ゴムを追加することで引き伸ばせば、次のシフトだ、それまで持ちこたえるんだ…この2時間が天王山だよ」

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