青春とは部活生活である
二又 正偽
第1部 野球部
退屈な学園生活で一番楽しいのは放課後。
そう思うのは俺だけだろう。皆で協力して掛け声をだして汗流し、日々成長する。
そんな青春を送って――
「あ、今日もがんばってください!」
「ああ、お疲れ。今からボールの準備?手伝おうか」
「いえ、これぐらい大丈夫です!」
「そっか、無理するなよ」
「はい!次の試合に向かってがんばってください!」
マネイジャーの彼女から応援されグランドに向かう。
そう。それがキャプテンの山田 健太郎《やまだ けんたろう》の通常運転なのである。
「そんな青春送りてぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
俺は叫んだ。
部活をおこなうためにグランドに向かう途中でキャプテンとマネイジャーの会話を見て俺は叫ぶ。
俺だって本当はあんな可愛いマネイジャーを彼女にして野球をおこない甲子園に連れて行きたいよ!
野球ですごい成績を残して周りからすごい注目を浴びたいよ!
あんな格好良く生きたいよ!
けど現実は違って俺よりできる奴は多く背番号を着けることもないまま野球生活を送ってる。
野球をやることは楽しい、仲間と一緒に練習して試合をして勝って負けて喜んで悔しいんで。
野球をやることが辛いときもある。
けど思う俺はやっぱり野球が好きなんだって。
その思いを忘れずに今日も野球を頑張る。
+ + + + + + + + + +
「なんであの先輩は一人で呟いているんですか?」
「ああ、気にするなアイツはあーやって目標を作っているだ」
「そうなんですか」
「スゴいですよね、2年間毎日部活を始める前にやってるですもん」
「マネイジャーは気持ち悪がらないですか?」
「なんで?」
「女子ってあのような不思議な行動を気持ち悪がるので」
「私は頑張ってスゴいなって思っているよ」
「そうなんですか」
「よーし部活始めるぞー!」
『ウィース!』
俺はやるぞ!見てろキャプテン!見てろマネイジャー!
俺は今日ホームランを打つぞ!
そんな思いは届かず今日もボール拾いを頑張る俺。
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