DreamChange!ラブコメの定番はやっぱ入れ替わりでしょ?

凍夜

第1話 入れ替わった二人!?

 とある県にある夢見ヶ丘高校(ゆめみがおかこうこう)。ここには

古い言い伝えがある。

 それは、校舎裏にある大きな木、通称、夢見ノ木と呼ばれ

そこで告白した者は永遠に結ばれるというのではなく

本当はその木の下で口づけをしたら心が入れ替わると

言うものだった。


 その言い伝えをしる者は少なく、教師でも知らない

者が多い。

 そんな学校に二人の男女が入学した。一人は

性格が悪く、人付き合いをしないが、容姿はイケメンで

この田舎にはあわない様な格好をしている男子の

紫藤潤(しどうじゅん)ともう一人は、紫藤と

同じように性格は暗く、友達がおらずいつも一人で

ゲームをしているぼっちの女の子、新道夕子(しんどうゆうこ)だ。

 彼女は家が神社をしており、巫女もしているのだが

あまり人が好きではなく、そのせいかずっとぼっちに

なっていた。


 この高校は近くの町の中学からも来れるので

二人は面識がなかった。

 その二人が今、同じ一年三組で一緒になったが

やはり二人共クラスで浮いている存在だった。


 そんなある時、二人は校舎裏にあるあの木の

所に向かっていた。その木に行くには二つの

道があって、二人はその別々の方から向かって

来ていた。

 そして、二人は前を見ずに歩いていた。その

せいで木の下でぶつかってしまい、倒れた。

 そのさい、二人は気づいていないが口づけを

してしまっていた。


 二人は目を覚ました。そこで初めて会話をする。


「・・・大丈夫か?」

「ええ。ごめんなさい。前を見てなかったわ」

「それはこっちも同じだ。・・・なんだ声が高い」

「私も、声が低いわ」


 二人は一度見つめ合った。そして気が付いた。


「!?なんだ?この体?」

「え?どうして?何この重さ」


 二人は立ち上がり、自分の体を確認した。


「お、おい。聞いていいか」

「聞きたくないけど、確認しないといけないわね」

「・・・お前、俺の体にいるのか?」

「あなた・・・私の体にいるわよね?」


 二人は沈黙した。そして、ため息をついた。


「どうしてこうなった?」

「知らないわよ。もしかして、ぶつかったから?」

「それぐらいでこんな現象がおきるか?」

「た、確かに。でも、それ以外に思いつく事は」

「そうだな。だが、確認できるものは何もない!

だから今できるのはこの体になれる事だ」

「なれるって、こんなに重いのに。男子って

こんなに動きずらいの?」

「それはこっちも同じだ。軽すぎる。なのに

ここは重い」

「!?ちょっとおっぱい私のおっぱい触らないで」

「心配するな。俺はそういうのに興味はない!」

「そういう問題じゃないんだけど。でも、今は

それどころじゃないか。私も、なんか変な感じが

するし」

「さて、これからどうしたものか」

「やっぱり先生に言った方が」

「こんな事信じてもらえると思うか?」

「そうだけど」


 二人はしばらく木の下にいる事にした。


「そういえば、あんたとは初めて話すね」

「そうだな。まぁ顔は見ているがな」

「そうね。同じクラスでよかったって思って

いいのかしら」

「そうかもな。それに、互いにダチもいない

からな。誰かが困る事はないだろ」

「クラスではそうだけど、家じゃそうは

ならないわよ。それはどうするの?」

「・・・俺は大丈夫だが、お前はまずか。でも

家が神社なら、もしかしたらこの事を

信じてもらえるかもしれんな」

「どうしてうちが神社って知ってるの?」

「今、お前、この体の記憶が見えるからな!

お前も見えると思うぞ」

「・・・確かに見えるけどこれって」

「悪いな。変な物見せて」


 夕子は泣き出した。それは意図してではなく

勝手に涙が出てきたのだ。


「やっぱり他人の事なんて知る物じゃないわね」

「そうだな。でも、この後の事を考えると

知っておかないとな」

「どうして?」

「戻る方法がわからない以上、このままなりきる

しかない。だったらたがいの過去も性格も

知っておかないといけない」

「そうね。ばれたら大変な騒ぎになるわね!

いいわ。じゃぁ戻る方法が見つかるまで

なりきりましょう。私の事教えてあげる」

「ああ」


 二人は互いの事や、普段のふるまいまで

教えた。ちなみに夕子のスリーサイズも

知った。背は小さいが胸はDカップあり

お尻も大きい。

 可愛いよりは美人という顔をしていて

夕子は大人しいから大人っぽくみえていた。

 それは紫藤も同じで、背が高くこの

田舎ではいないくらいのイケメンだ。

 体格も普段から鍛えているみたいで

引き締まっている。


 そんな二人は細かく互いの事を教え合い

二人は初めて男女の違いを知った。


「こんなところね」

「・・・めんどくさいな女って」

「しかたないわよ。性別が違うもの」

「そうだな。まぁあとはばれないように

するだけか」

「そうね。運がよかったというべきか

私達は静かにしている方だから、誰かと

しゃべらなくていいって事ね」

「確かにな。でも、油断するなよ。あと

トイレも間違えるな」

「わかってるわ。でも、これから男の子の

性器を使わないといけないなんて」

「それはこっちも同じだ。どこから出せば

いんだこれ」

「だから、ここよ。濡らさないでね私の

パンツ」

「努力する」


 二人は互いのあそこを確認してから教室に

戻った。


 ここから二人の入れ替わり生活が始まる。

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