第4話呪いの過去と性別を持ちし者(後編)


~路地裏~


…琴音…智美…もう少し待っててくれ…必ずすべての元凶を潰して…お前らのもとに戻るからな…(首につけた三人で撮った写真が入ったペンダントを握りしめる)


~政府本部~


???「何?また「奴」が現れた?」


政府の最高責任者の海東は秘書の話を聞いて困惑していた


海東「奴は死んだはずじゃなかったのか?」

秘書「いえさっき女神二人を警護しているガードマンから聞きました…あと奴はまた新しい力を持っていたと…報告を受けております。」

海東「…わかった…今すぐ「呪いの子」対策本部を立てる」

秘書「わかりました。」


~琴音家~


琴音「えっ?外出禁止?どうしてですか!?」

ボディーガード「最高責任者からそういわれておりますので…」

智美「何かあったの?」

ボディーガード「…昨晩の襲撃の時に「呪いの子」が現れました…」

琴音・智美「…お兄ちゃんが!?」

ボディーガード「はい…報告によるとお二方を助けて更に謎の怪人を捻り潰して姿をくらましたそうです…」

琴音「お兄ちゃんは…!?お兄ちゃんはどこにいるんですか!?(ボディーガードの洋服をつかむ)…教えてください!」

ボディーガード「…それは…できない命令です…」

琴音「どうしてですか!?」

ボディーガード「あなた達のお兄様は指名手配されてるんです…あなた達で関わられたら…無実なあなた達まで罪に問われます!…だから…ここは引いてください…」

琴音「そんな…お兄ちゃん…こんなの…残酷だよ…!(ペンダントを握りしめながら)」


~まだ智也が指名手配になってまもない頃~


琴音「お兄ちゃん!旅に出るって本当?」

「あぁ…当分は帰ってこれなさそうだ…」

智美「でも帰ってくるんでしょ?」

「あぁちゃんと帰ってくるよ…だから…お前らにこれを預ける(ペンダントを二つ渡す)」

琴音・智美「これは?」

「今度帰ってきたら…皆で写真を撮ろう!そしてそれをそのペンダントの中の入れて宝物にしよう!」

琴音・智美「いいね!それ!私達も帰ってくるの待ってるね!」

「あぁ…待っててくれ…」



~そして現在~

琴音「じゃあ…お兄ちゃんは帰ってこないんですか…?もう二度と…私達の前には…帰ってこないんですか?」

ボディーガード「…はい」

琴音「…わかりました…ところで…お兄ちゃんはなんの罪をおかしたんですか?」

ボディーガード「…政府に乗り込みました…彼は…」

琴音「…どうして…!?」

ボディーガード「…多分政府の裏に気がついてたんでしょう…」

琴音「政府の裏?」

ボディーガード「はい…こうやって表向きでは二つ名の方を保護していますが…裏では…二つ名を持ってるやつを殺そうとしてるのです…」

琴音「…!?」

ボディーガード「…それを知った彼は…単身で政府に乗り込みますが…失敗して捕まり…性別を二つ持ってしまうことになったんです…」

琴音「…そんな…!?」

琴音「…(あっ…でも女の子になったお兄ちゃんもいいかも…ってなに考えてるんだ私ーーーーー!)(頭ブンブン)」

ボディーガード「何してるんですか…?」 琴音「いえ…話を続けてください…」

ボディーガード「は…はぁ…そして彼は…その性別を自由に切り替えれるようになるまで…ひっそりと暮らしていました…」

琴音「ボディーガードさんは…なんでそこまで…お兄ちゃんを…?」

ボディーガード「…私は…彼を保護していたからですよ…」

琴音「…!?」

ボディーガード「…ですが今はもう…私は政府に雇われてる身ですから匿えないんですがね…」

琴音「…ありがとうございます…今のお兄ちゃんの現状がしれただけでもうれしいですから…」

ボディーガード「それはよかったです…」


~場所は変わり廃墟~


…(女の子になる)…さて…と…泊めてもらえる出来れば親切そうな人にききにいこーっと(袖が余ったパーカーをなびかせながら夜の闇に溶け込んでいく)


海東の今日の日記


彼は…妹達のために体をはって政府を崩そうとしている…例え性別が…曖昧になろうと…自分を待つ人達のために彼は走り続ける…命を削ることになっても…だ…



次回第5話暗雲…そして再開

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る