{第二十二話} 異世界なのに昼飯はカレー

「ここが役場です」

「立派な建物だな...」(どれだけこの町が潤ってるかわかるな)

「中に入りましょう」

中に入り「住民証登録受付」と書かれた受付に行く。

「あのー住民証をつくりたいんですけど...」

「お名前をお願いします」

「菊田昌です」

「「菊田昌様」ですね順番になったらこちらの番号でお呼びしますので、あちらに席にお掛けになってお待ちください」

「は、はい」

イスに座り待つ

「そういえば、先ほど金庫で何が入った袋を持ってきたんですか?」

「あ、見てた?」

袋から箱と紙を取り出す。

「オレにも何が入ってるか知らないんだけどなw」

「では何故持ってきたんですか?」

「これが一緒に置いてあったからな」

ネラに一枚の紙を渡す。

「これは...」

そこには、

お金は自由に使ってもらってかまわない。

それとコレをもって行きたまえ。

京一

「なるほど、そういうことですか」

「さてさて、箱の中には...?」

箱を開けると、そこには腕時計が。

「う、腕時計?」

「腕時計ですね」

「さすがにただの腕時計なわけ無いよな...?」

「先ほどの「アイテムアプレイザー」を使ってはいかがでしょう?」

「そ、そうだな、そうだよな...どれどれ...」

アイテム名 腕時計

入手方法  通常では入手不可

価格    プライスレス

詳細

ソーラー電波時計のため電池交換や時刻合わせは必要ありません。

(うるう年などにも対応しています)

また、10気圧防水で水に触れる機会が多い仕事や素潜り、水上スポーツに使用できます。

(Wiki調べ)

「Wikiかよ!w」

「普通の腕時計ですね」

「せ、せやね...ん?」

「どうしました?」

「説明書着いてたwなになに...」

この腕時計はただの腕時計ではない...

ソーラー充電対応、電波時計、10気圧防水などの機能はもちろん、魔法探知機能つきだ。

魔法探知機能とは...

文字盤に搭載されたレーダー機能を使用する事により、中心から半径500m圏内で発動された魔法に詳細と発動場所、発動者名が文字盤に表示されるが非常に見にくいためスマホにつなぐ事でスマホに表示できるのでうまく活用してほしい。またスマホ画面で魔法発動者を追跡できる。

スマホと連動するには専用のアプリをダウンロードする必要がある。

ダウンロードは下のQRコードからアプリのダウンロードリンクにとべる。

「つまりスマホにつなげと?ご丁寧にQRコードまで...」

「ダウンロードしたし使う機会があったら使ってみよう」

「96番の方~登録の準備ができましたので受付までお願いします」

「お、ちょうどいいタイミング」


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 


「まず、こちらに利き手をかざしてください」

「わかりました」

紙に手をかざすと文字が浮かびあがってくる。

「もう少しそのままにしてください、左利きなんですね~めずらしぃ~」

「そうですね」(人生で何回言われるんだ、このセリフ...)

「おわりました、もういいですよ」

「は、はい」

「ではこちらが、え~菊田昌様の証明証になります無くしても再発行はできませんので無くさないでください」

「わかりました」

「ここでは、求人募集なども扱ってますのでそちらもご利用ください」

「ありがとうございます」


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 


「どうかされました?」

「なんで受付の人に求人募集を紹介されたんだ?」

「それはこちらを見たからではないでしょうか?」

職業 無職

「大きなお世話だわ!おなかすいてきたし昼食どうしよう?」

「では何か材料を買っていきましょう」

「わかった」(「切り替えはえー」とかつっこんでほしかった...)


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 


食材を買い家に帰った

「食材も買ったし、今日の昼メシはなんだい?」

「何か食べたいものはありますか?」

「なんでもいい...やっぱカレーで」

「わかりました」

「何か手伝うことある?」

「いえ、私の仕事なので」

「仕事を取るような事してすいません...」

「そんなつもりは...」

「いや、いいんだ...」

「では、野菜を切ってもらいませんか?」

「よっしゃ!いっちょやったりますか~」

「これを切ってください」

「これは?」

「ニンジンです」

「これは?」

「ジャガイモです」

「これは?」

「タマネギです」

「これはなんの肉?」

「鶏肉です」

「全部普通な食材だな」

「そうですね」

「異世界感がまったく無いな」

「そうですね」

「オレの異世界はこんなもんだよな...」

「そうですね」

「否定してよ!」

「すいません、流れ的に」

「そうですよね~」

「野菜は切り終わりましたか?」

「おう、終わったぞ」

鍋に入れ煮込む。

「早いですね、料理好きなんですか?」

「いや、そこまで好きじゃないし嫌いでもないし普通?」

「なれてる感じがします」

「いやね、オレ中学のころ不登校だったんだよね」

「それとどういう関係が?」

「学校いかないから昼は暇なのね」

「そうですね」

「給食ないから昼飯は自分でつくらなきゃいけないわけ」

「そうなりますね」

「最初のうちはカップラーメンでもいいけどだんだん飽きてくるんだよね」

「同じものばかりだとそうなりますね」

「そうなるとオレの場合、自分で何か料理を作り出すわけ」

「それで、なれたと?」

「そうだね、あと洗濯や掃除も暇だからやり始めるんだよね」

「ゲームやテレビなんかは見たりしないんですか?」

「最初はゲームとかするけど2、3日もすればやる事無くなるし飽きるよw」

「そうですね」

「自然と家事スキルが上がるんだよ不登校はwもちろんオレの場合だけどねw」

「なるほどそういうことですか...あ、カレールーを取ってもらますか?」

「ほい」

「ありがとうございます」

「これは辛口?」

「いえ中辛ですが、辛口がよかったですか?」

「いや中辛でよかった、中辛がちょうどいい」

「そうですか、よかったです」

「少し多いな...ネラも食べろよ」

「いえ、私は食べる必要はありません。動力元は魔力ですから」

「そういうことじゃないだよ、みんなで食べた方がおいしいだろ?」

「そういうものですか?」

「そうさ、ミイも食べるよな?」

「はい!マスター!」

「でも、中辛だからな...たべれるか?」

「大丈夫です!」

「そうか、一応水を用意しておいてくれる?」

「はい、かしこまりまた」

「よろしく」

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