第2話


人を好きになることに理屈なんかない


心の中に少しずつ広がっていく思いが気付けば…誰も入る隙間がないくらい、いっぱいになってる





「なぁ、亜紀、昨日、会った笑わない子…石垣さん?っだったかな…

何があったんだろ?」


「周平、まだ言ってるの?だから私は知らないって」


「なぁ、誰かわかる子いるかな?」


「もう、何なの?そんなに気になるの?」


「あっ、いや、…うん」


「はぁー、何かさぁ、周平ってそうやって皆に優しいんだよね」


「ん?何て?」


「もう、いい!…中学一緒だった子とかに聞いたらわかるかもよ」


「そうだな、亜紀、ありがと」



私が辛い時、悲しい時、隣で笑っててくれた周平がただの幼なじみと思えなくなってきたこと…やっと気付いた


いろんな人と付き合っても、長続きしない

結局、あの笑顔が恋しくなる


言葉にしてしまえば、壊れてしまう

そう思うと、勇気が出なかった


あなたを…失いたくなかった

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