何故私達は飽きもせず奴隷少女が出るお話を求めるのか
@garbagememo
第1話 好きだけど好きだと言えない
例えば奴隷少女が懐いて「ご主人様」と言ってくれるお話が大好きだ。
異世界にいってざまぁする話が大好きだ。
が。
こういう話を好きなんだ、と公言は出来ない。
冷静に考えれば奴隷少女には職業選択の自由が無いんだからそらご主人様をチヤホヤしますわ。好きじゃなくても「大好きです」と言うに決まってる。
あんたなんか嫌い、と言った瞬間とんでもない事になるから。ご主人様のご機嫌を損ねたら一貫の終わり。人生詰む。
だから奴隷少女の「ご主人様大好き」という言葉は、実際には「好きです」と言うWAVファイルを再生している以上の意味は無いんだよ。
もちろんそんなことは読者は百も承知、二百もご存知、三百もしってらぁ、てなもんよ。
でもあたしゃ、絶世の美少女に「大好きです」と留保無く言われたいわけですわ。そういう浅ましい欲望を否定出来ない。
だからこそ異世界で「ありえないほどもてなしの良い世界」でチヤホヤされる話を読みたいが、読んでます、とは他人には言えません。俺はゲスなやつだ、と公言しているに等しいので。
だが!
ここで注意してほしい。こういう事を読者は無意識に知っているので、こういうネタって2度以上出してもインパクト無いのですね。特に書いている方が。
読者の皆様は想像も出来ないでしょうが、小説の最初の読者は作者で、そして作者はなによりもまず自分が読みたいものを作ってる。
だからこういう手管を何度もやると「こういうゲスな欲望を書いている俺って・・・」と無意識にダメージが来る。
結果エタる訳でね。
自分の経験から言っても書きたいネタの他にこういう倫理基準に抵触しない「ネタ」が無いと最終的に書き続ける事は出来ないようです。
ちなみにそういう「ネタ」って異性の1人称で書くとか日記体で書くとかそういう「ネタ」ね。
というお話でした。
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