希望の光

ガルガード

引き継ぎし魂

レイア視点


※短め


レイア「おはよう母さん」


レギス「レイア 起きるの早いね」


早朝4時 レイアが食堂のいつも座る場所で読書をしていた所へレギスが来て挨拶


レイア「いつもと同じだよ 母さんはいつもより3日時間早いけど大丈夫?」


レギス「少し目が覚めて」


レイア「また夢見たの?」


レイア 母さんは毎年同じ時期になると眠りが浅く寝付きにくい………組織の首領として働いている中でこの時期だけはどうしても疲れを貯めてしまう………


レギスは毎年同じ時期になると眠りが浅く寝付きにくくなりこうして食堂に来る………食堂は朝7時から深夜2時までしかやっていないので休憩スペース扱いなのだが………たまにレギスは疲れを癒したいのか朝早くから起きているレイアの元に来る


レギス「また見ちゃった………それで部屋を訪ねたらいなかったからここに来たの」


レイア「成程 ………ん」


レイアはレギスの言葉を聞いて大方癒して欲しくて探したのだと察し、読書をやめていくつかあるソファーの1つに座り自分の太ももをポンポン


レギス「ありがとう」


レギスはレイアの好意を受け取ってレイアの太ももに頭を乗せて少しすると寝息が………


レイア 母さんは俺と血が繋がっていなくてと育ててくれた………そして母さんが愛した人が俺を母さんの元に届けてくれたと聞く………俺はその人をかすかな記憶でしか覚えていない………


レイアは微かではあるがスウェルタのことを覚えていた………


レイア 頬から血を流しながらも俺に笑いかけてくれた………息も上がって苦しそうだったのに……


スウェルタは本当に命懸けでレイアをレギスの元に届けた………そしてその1ヶ月後にスウェルタの死亡が確認された事もレギスから聞いている


レイア 母さんはまだ愛した人の死のショックから抜け出せていない………だからこうして俺のところに来るんだ………それ程までに母さんが愛していた証拠………


未だ悲しみから抜け出せないレギスをレイアは「自分なんかでいいのかな………」と思いつつも、少しでも母であるレギスの癒しになれればいいと思い何も言わずにレギスに甘えられる


〜2時間後〜


カルス「あれ?レギスさん………」


2時間後の午前6時 比較的早起きのカルスが起きてきてレギスがレイアの膝枕で寝ているのを見て驚く


レイア そう言えば俺とカルス以外は母さんのことを「首領」って呼ぶんだよな………


カルスはレギスを「レギスさん」と呼びレイアはレギスを「母さん」と呼ぶ………組織内では2人だけなのだ………レギスを「首領」以外で呼ぶのは………


レギス「ん………?」


カルスの声で目が覚めたのかレギスが起き上がりカルスを見る


レギス「おはよう………」


カルス「おはようございます レギスさん ミユが部屋にレギスさんがいないと言って探し回っていますのでどうぞ部屋へ」


レギス「わかった………」


レイア「もしかして叩き起されたの?」


カルスがレギスに部屋に行くよう催促してレギスはフラフラ歩いていったので、レイアが隣に座って煙草を吸い出したカルスに聞く


カルス「いえ元々不眠症なので寝ていなかったんですが………突然部屋の扉が勢いよく開いてミユがそう行ってきたので探しに来たんです」


レイア「寝てないのか?」


カルス「スウェルタ様亡き後から眠れなくなりました 私もまた………抜け出せていないようで」


カルスもレギスと同じまだ悲しみから抜け出せていない………しかし前向きに抜け出していこうとしているのをレイアは知っている


レイア「その「スウェルタ」って人とどんな関係だったんだ?側近の部下だったのは知ってるけど」


カルス「元々私はスウェルタ様の弟のシューウェルの恋人でした………だから何度かお会いしたことはあった………シューウェルは病で20歳の若さでこの世を去り………その後フリーの殺し屋でもあった俺は、戦闘によって瀕死の重症を負って死にかけている所を助けられて………命を救われた恩を返そうと思って長い間側近として働いてきました………結局その恩は返せずじまいですが」


レイア「元々その人の弟の恋人………」


レイアがそう言うとカルスは「そう」と寂しさもあるけど懐かしさも孕む声で言う


カルス「優しく強い人でした………それこそほかの人の部下にも信頼されているのに部下は私の1人だけ………不思議な方でもありました」


レイア 不思議な人………?


レイア「カルスから見てその人はどんなふうに写った?」


カルス「強くも孤独………しかし美しく輝かしい暖かい光 と言ったところです」


レイア「つまり孤独も知り強さも知る人だったってこと?」


カルス「要訳するとです 本当の強さも本当の孤独も何もかも知っている人だった」


カルスには「孤独を知り強さを知る人」としてスウェルタは見られていたらしい


カルス「貴方は似ている スウェルタ様に」


レイア「俺が?見た目も性格も違うのに?」


レイアはスウェルタとは真反対の白髪で甘えないスウェルタと正反対で甘えん坊………どこが似ているのか


カルス「外面だけで私は言っている訳ではありませんよ 本質と魂を見て言っているんです」


しかし似ていない2人は魂とその本質が似ていた


カルス「貴方は確かにスウェルタ様の魂を引き継いでいる」





そうカルスはレイアに伝えた

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