7日目 猫

猫の名を呼ぶように

私の名を呼ぶ

人がいる


先入観のイメージだけで

人のことを決める癖

先入観のイメージだけで

人のことを褒める癖

先入観のイメージだけで

人のことを叱る癖


ああ

意識が遠くなっていく

何も耳には入ってこない

遠のく声と

その笑顔


私の何を理解したのだと

ずっと心でつぶやいて

ただ、「はい」

そう返事をするのみで

ご機嫌な笑顔を眺めた

無機質な時間


猫を愛でるように

ご機嫌な声で

私を

呼ぶ

人がいる

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る