××男と異常女共

シイタ

プロローグ

『女の子はお砂糖とスパイスと素敵な何かでできている』


 ある歌にこんなフレーズがあるのを聞いたことがあるだろうか。

 ある有名な歌の文句だ。

 大抵の人なら聞いたことがあるだろう。

 聞いたことがないという人もいるかもしれないが、それならそれでいい。

 俺が聞きたいのは、このフレーズを聞いてどう思ったかだ。


 確かにそうだな、と納得したか?

 的を得ているな、と感心したか?


 そう思ったんなら、思った人は幸せだろうな。

 ちなみに、俺がこのフレーズを聞いて思ったことはというと。

 

「……嘘付けよ」である。


 女の子あいつらが、そんな綺麗なもので出来ているわけがない。

 このフレーズを作ったのが男なら夢見がち、女だったら美化しすぎである。

 俺はたった十六年しか生きていないが、ある考えに至っていた。

 それは、女の子なんて碌なものじゃないってことだ。


 女の子あいつらが砂糖とスパイスでできているのは、まあ百歩譲っていいとして、素敵なものだけは違う。

 そんな綺麗なもので、女の子あいつらはできていない。

 じゃあ、他に何でできているのか。

 俺の十六年の経験からすればこうだろう。


『女の子は砂糖とスパイスと何かでできている』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る