男の純真と女の下心

ちーちゃんがメイド服を俺に見せて出て行ったすぐ後にドアの前から


「‥小太郎さん‥苦しい‥助けて‥」とショコラちゃんの苦しそうな声が聞こえ慌ててドアから出るとそこには下に座り息も荒く、顔も真っ赤なショコラちゃんがいた。




挿絵(By みてみん)


「ショコラちゃん!? どうしたの?そんな苦しそうに‥しかもその服って‥子供用じゃ?」



「‥小太郎さんと‥お殿様ごっこ‥したくて‥浴衣‥きてみた‥でも‥帯のサイズが合わなくて‥苦しい‥小太郎さん‥帯‥解いて‥下さい‥」


 訴えかける様な上目遣いで艶めかしく俺を見つめる。


 ショコラちゃんの柔らかそうな胸が今にも零れ落ちそうで見てはダメだと思いつつも見てしまうのは男の本能なのか、女性経験の無い俺はどこを見て話していいのか目のやり場に困る。


 胸から目線を外せば程よい肉付きのむっちりとした太ももが露わになった綺麗な足も男心をそそる。



 ついつい、目線を太ももの奥に向けると見えてはいけない部分が微かに見える‥気がする。

 そんなはずは無いか‥そう思いつつも今にも零れ落ちそうな胸をチラッと見るがブラジャーはしてない様に見える。



 意を決して「ショコラちゃん‥下着は? 」そう聞く。


「‥和服は‥下着つけない‥ 」と更に顔を赤くし潤んだ瞳で俺を見つめ「‥帯‥解いて‥下さい」と言われ俺の中の理性が切れる音がした。




 此処までされて部屋に連れ込まないのも失礼だし、このまま部屋に連れ込んだとしてそれは仕方ないことだしっと自分に言い訳していると服の山がある方から、ちーちゃんが走ってくるのが見えた。



「あぁ〜!!! ショコラちゃんが抜け駆けしてるなのです! そんなだらしない身体をそんな見せつけたってダメなのです! そんなだらしない格好は早くやめるなのです。胸はデカければいいってもんじゃ無いなのです! 」


 そう言ってちーちゃんはショコラちゃんを引っ張って行ってしまった。




 確信犯なショコラちゃんの誘惑に惜しい気持ちはあるし、あと一歩の所で俺も童貞を捨てられたかと思うと本当に惜しい気持ちがある。


 だが冷静に考えると苺の事も気になってふらふらしている俺にはまだ早い気がしてこれで良かったのかなと思いつつもやっぱり惜しい事したかなとため息混じりに呟く。



 まあ‥うだうだ考えても仕方ないと俺は自分の煩悩を捨てる様に深く息を吐き、強く頬を叩き部屋に戻った。




 この世界は本当に不思議でpcのゲームが普通にでき、最近流行りの「PUVG」も「カンハン」も「FF」もプレイできるしアニメも普通に見たい時に見ることが出来る。


 皆んなの新しい服を決めるコスプレ大会‥もといファッションショーの間は暇なので、流行りのpcゲームをやりつつ待っているとしばらくして「コンコン」とドアをノックする音が聞こえて


「‥小太郎さん‥いいですか‥」とショコラちゃんの声が聞こえドアが開いた。


「‥どう‥です‥?」とゆっくりドアが開く。




挿絵(By みてみん)





 ドアを開けたショコラちゃんは大きなスリットがあるピンクのチャイナ服に白のニーソと言うこれまた大胆な格好で、胸元は今にもはち切れそうなくらいパンパンになっていた。



 俺がまじまじと見ていると「今度は‥下着つけました‥」

 大きく開いたスリットを手で少し横にずらし俺に真っ白なパンツを見せる。



 俺は慌てて目をそらしながら「ショ‥ショコラちゃん?! いい‥わかったから閉まって‥!」と言うと「‥はい‥」っと少し残念そうに言う。




 俺は改めてチャイナドレスのショコラちゃんをまじまじと見る。


 本当に可愛い。ショコラちゃんの白い肌に良く似合っているしセクシーなその姿にドキドキしっぱなしになるがやはり日常生活には不向きかな‥寒そうだし、俺の理性も持たない。




「ショコラちゃん‥とってもよく似合っている。凄く可愛いしそのままでいて欲しい気持ちもあるんだけど‥寒そうだしドキドキしっぱなしで日常生活には不向きかなって‥」と言いにくそうに伝えるとショコラちゃんは「‥出直して‥来ます」と言ってドアを出て行った。




 俺はパソコンの前に戻り、またゲームを始めようとすると

「小太郎しゃん〜!!これどうですぅ〜?」と苺が元気よくドアを開けて来た。




 続く

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