第2話

「やだ~」

「まじ、マジ、まじっ!?」

「うっそ~」

「本当だって・・・ホントッ!?」

そんな会話が近くで聞こえて来ていた。

声のする方を見ると川淵の外灯の下でカップルが歩いているのが見えた。

遠くから怪しまれないように少しの時間 カップルを見ていた。


うらやましかった。

( クッソーッ・・・・・・当時は、そう思ったり、していた・・・・・・●●●が積もり続ける・・・・・・ )

酔っていた私は、思わず左掌を見た。

マリッジリング( 結婚指輪 )をしごき上げ、外して暗闇の中へ、流れているが見えない川に向かって投げ込んだ。

手を離れた輪は、闇の中で一瞬だけ、白い羽毛に それから黒い羽毛に、そしてカラスに、そしてリングに変わって流されて消えて行った。


何もかも忘れようとしていた・・・流されて行った・・・いつのまにか埋もれていった・・・しかし、どこかに記憶だけが残っていた。

(ぅぁあaアァ~!?・・・)

過去の物と成り、ツラさも痛さも無くなり、平和な日々!?を暮らして行く・・・・・・。

( ・・・・・・名を残したい・・・・・・ )

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る