人の心が読める僕。

こってぃー

1話

僕。寺島譲は、生まれつき何か才能があったわけではない。

でも、そんな何もない僕に神様か誰かは知らないけど、その誰かが僕に

夢の中でこう言った。

「君は悲しくないのかい?何も才能が無い人はたくさんいるかもしれないが、

君は才能だけじゃない、特技も無ければ勉強もできない。運動もできない。」

「だから何だって言うんだ!」

「まぁまぁ。そう怒るな。私は君にある提案をしてきたんだ。」

「提案?」

「そう。提案だ。君にある力をさずけよう

人の心を読める力らだ。」

「ふざけるな!」

「ふざけてるわけじゃない、嫌なら断ってもいいんだよ?」

「わかった。どうせ暇だし、君がどこの誰かは知らないけど遊びに付き合ってやるよ。」

「わかった。この人の心を読める力をどう使うかは君の自由だ。楽しみなさい。」

アラームの音で目が覚めた。

お母さんが僕を呼んだ。

「お母さんなに?」

「っえ?呼んでないわよ?まぁ丁度いいわ、ごはんできたよ!」

【ゆずる肩にゴミついてる。】

「え?ゴミ?ほんとだ」

お母さんは驚いた顔で僕に

「何でわかったの?」

「だって、今言ったじゃん笑」

「そうだっけ?まぁいいわ、ご飯にしましょ。」


ご飯を食べ終え、学校の支度をして、学校へ向かう。

普通の高校生なら、友達と登校するが、僕は、一人でいるのが好きだから

いつも、一人で登校している。

【あれ?ゆずる君?】

後ろを振り向くと近所のおばさんがいた。

「あ、おはようございます。」

「おはよう、ゆずる君よく私がいるのがわかったわね」

え?だって僕の名前呼んでたのに。。ボケてるのかな?と感じた

すぐ、そこの曲がり角で、【ゆずるいつ来るんだよ!?早く金貸してほしいのに。】

っあ、ヤベ、逃げなきゃ。てか、ここまで聞こえる大声で言うなんて

修吾もバカだな。

今日は絡まれるのもごめんだから、遠回りして学校へ行くしかなかった。

始業のチャイムと同時に教室に着いた。すると

周囲が少しざわついている。

【ゆずるって小学生の頃いじめられてたらしいよ!】

え?いじめられてたっけ?

「いやいや、いじめられてないから!」

「え、怖。なんで分かったの?」

逆に何でわからないのだろう。

何か今日は不思議な日だ。

なんで、みんなそんなにバカなんだろう。

そうだ。昨日の夢。

僕は人の心が読める力を貰ったんだ。あれは嘘なんかじゃなかった。

先生が来た。

「はい~席に着け。抜き打ちテストやるぞ~」

【え。まじかよ!】【最悪】【何も勉強してない】

これが、皆が思っている事か。

まてよ!人の心が読めるって事は、答えもわかる?かも

しかも、僕の席の前は成績がトップの子だ!

「始め~」先生の合図と同時に皆が、わかんないと思っているが、

僕の前の席の、笹木純は、心を読む限り余裕そうだ

1番は、ウ 2番も、ウ 3番は、ア 4番は~~と、どんどんと答えを書いていったと、同時に僕に答えを教えてくれている。

30分後「終了~」の合図で、終了した。

【あ~。やべ何にもわかんなかったわ。】

とか、思ってる人もいる。普段の僕ならそうだっただろう。

でも、今の僕は、人の心が読めるからテストなんて楽勝だ!

じゃんけんも絶対に勝てる!

怖い物なんて無い!

そして、今日から僕の読心術ライフが始まったのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る