現実は異世界よりファンタジーファンタジーしてました
クエルア
とある研究者の手稿
今日は実験日である。
勇者召喚という方法を古い文献から探し出して私が議会に提案してから10年が経っていた。
勇者召喚という言葉については所々で見かけていたのだが、肝心の方法については古代語で記されていたため、それらを解読するために時間がかかったのだ。
しかし、私たちは勇者召喚による記述のみに狙いを絞り、解読と研究によってわずか10年という短い時間でで実験できるまでにそれは解明された。
今日、はたして勇者召喚は成功した。呼び出されたのは三人。部活中にいきなり目の前が眩しくなったという『勇者』である
前述した二人については『勇者』と『聖女』という称号を持っていたため重要な人物であるとわかったが、三人目の八神兎亜だけは、なにも持っていなかったのである。
ここに記述するべきほどのことではないが、称号とは魔力パターンである。
それぞれの属性魔力の割合パターンにより称号を割り当てられる。
光属性であり、凝集性をもち、防御性と攻撃性を即座に切り替えられ、魔力シンクロ率が95パーセント以上の者は『勇者』。
光属性、撹拌性をもち、活性化の反応が現れ、魔力シンクロ率が100パーセントの者が『聖女』である。
このように、あらゆる能力値をパターン化し、即座に『称号』として判断する魔道具が、三人目の八神兎亜のみ、測定不能というエラーを吐き出した。
三人の詳細な鑑定は明日行われる。
研究者として、明日が楽しみである。
ところで『トラック』とはなんなのだろうか?
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