こなごな
ばななが こなごなに くだかれて
私は氷とともにそれをのむ
あまさ つめたさ こなごなさ
春みたいなものは
プラスチックの薄壁に
はばまれて
ばななと私と こなごなに
混じりあってしまったものがそれを
怨みます
ばななが こなごな
春は来なくて
だれか知らないにんげんの
口を冷やして
しまう季節です
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