すすき




いま、かわききったすすきの穂の上で

泣く人があるとすればそれが

僕でした


送電線はびりびりふるえ

まんじゅしゃげの葉が色を忘れて

きっともうすぐ雨が降るでしょう


風がふいています

夏がふきとばされるくらい

秋が別れを告げるくらい

すすきの穂がそよとも

うごかないくらい

冷たい風がふいています


かわききったすすきの原の

いま、ひとり泣く人があるとすれば



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