灰の学舎
山は怒号に似たものを吐き
滾る血に似たものを
悲しみに似て押し黙るけれど
その
過去も未来も透明で
彩られるから目に見える
あなたには何色に見えますか?
斜陽射し込む古い部屋
窓際に置かれたあのカンバス
海も大地も名前を失くし
ふちどられていた境を忘れ
それでも在ると言えるのですか?
降り積もるものは宙を舞う
何時かは書架にあったのに
うすら汚れた
灰の
降り積もり
流れ去る
それらすべてが
歴史であるのに
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