歴史書

数字は世界によく似ているが

世界の方はといえば

これっぽっちも数字なんかに似ちゃいない

かと思えば

ときたま見え隠れしたりして

それでみんなまいっちまうんだ


境を数里に引いたとしても

鹿のゆく道はといえば

これっぽっちも人道なんかに沿いやしない

だというのに

とび跳ねる小鹿のあしあとに

わざわざいさかいをみたりする


次第に世代を重ねたとして

子々孫々の罪はといえば

これっぽっちも先祖なんかに構いやしない

とは言うがね

飛んでったミサイルの行く末くらい

見ていてもいいんじゃなかろうか

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